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お役所仕事

「堺大観」という本がある。

明治時代に作られた、堺の名所案内。

さて、この度、その堺大観で掲載された場所が現在どうなっているのか、明治と現在の堺を比較した写真集、

「堺大観写真集 明治と現在」が刊行された。

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しかし、なんとこの写真集、、、

非売品なのだ!!!

堺中央図書館がわずか200冊を刊行し、大阪府下の図書館や、市役所のいくつかの部署、作成に協力した方々に配って、

はい、お終い!!

らしい。

他市の方にはピンとこないかもしれないが、堺は、世界最大の墳墓・仁徳天皇陵があり、中世は自治都市として栄え、千利休や与謝野晶子などの文化人を輩出し、、、

と、歴史ある町。

そして、そんな町を誇りに思っている人も多い。

この写真集、さすがに本屋でバンバン売れるものとは思わないが、

印刷前に告知して予約販売すれば、

そりゃあ何十冊かは売れるはず。

そして、そんな方はたいてい堺大好き人間で、きっと友人・知人にその写真集を見せるはず。

そして、その中には堺の歴史や名所に興味を持つ方も出てくるかもしれない。

図書館に置くのも結構。

でもほんのちょっと、事前告知をして、その分だけ多く刷って、販売すれば、堺のアピールに繋がったはず。

もう200冊印刷したあとで、いまさら販売分を増刷するなんて、コスト面でできるはずがない。

いったい何のために作ったの?

自己満足?

作ることが目的??

こういうのを、お役所仕事っていうんだと思う。

元祖「堺大観」は堺の名所案内。

きっと、堺の良さを色んな人に知ってほしくて作ったんだろう。

一方、リニューアル版とも言える「堺大観写真集」は、お役所仕事で作られ、きっとその多くが、役所の本棚や、他市の図書館でひっそり眠ることになるんだろう。

「役所」で一括りにするのは好きじゃないし、一生懸命、堺のために頑張ってる方を、私はたくさん知っている。

でも、今回のはひどい!

「どうしても買いたいけど、こんなアホなことになってるんや!」と、ある方からこの話を聞いた時、私は本当に耳を疑った。

堺大観の作者が草葉の陰で泣いてるよ!!

ふちがみ猛志

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