テレビのチカラと地方議会
4月後半から、けっこうな数の挨拶まわりをしたのですが、そこでよく声をかけてもらったのが、
「頑張ってるねー、テレビ、見たで!」
というものです。
私はここ半年ほどの間に、2回テレビ番組に取り上げてもらいました。
1回目は昨年の11月、榎小学校の過密の件でした。
この時は10分くらいのコーナーで、議会の質疑が映るだけでなく、インタビューもありました。
2回目は去る4月19日、児童自立支援施設の建設計画中止の件でした。
この時は、質疑の瞬間が映っただけなので、ものの10秒ちょっとだったと思います。
最近「見たで」とよく言われるのは、時期的にも後者の方です。
別に事前告知したわけでもないし、映った時間も短いのに、見ている人は見ているもんだなぁと驚きました。
そして、テレビのチカラってすごいなぁと改めて思いました。
何がすごいって、ただそれだけで「頑張ってる」って思われてしまうんですから。
ハッキリ言えば、テレビで取り上げられた質疑シーンなど、私たちからすれば日常の1シーンに過ぎません。もちろん、この日も頑張って準備をし、質疑をし、(自分で言うのもなんですが)そこそこに歯切れよくしゃべっていたわけですが、このような頑張りは、毎議会、毎質疑行っているもので、テレビのために特別に頑張ったわけではありません。
なのに、その一部がこうやってテレビに切り出されるだけで、こうも「頑張ってる!」と思えてもらえるわけですから。
で、皆さん、案外私の質疑の内容はあまり記憶になく、私が露出していたこと、そこでピシッと何かをしゃべっていたことだけが、「頑張ってる!」という印象と共に、刻み込まれていたりするのです。
話が少しそれるかもしれませんが、コロナ対策で失策が続き、全国最悪の状況にある大阪府において、吉村知事が依然として絶大な人気を誇るのも、このテレビのチカラが大きいでしょう。中身はともかくとして、彼の歯切れのよい、ピシッとしたしゃべりが、あれだけ長時間流されれば、そうなるのも無理はありません。テレビのチカラは恐ろしいものです。(だから、メディアはその力を自覚し、発言の中身をしっかり検証する役割も、同時に果たすべきなんです)
結局、何が言いたいのかと言うと、
少なからぬ地方議員が、テレビに映らずとも、普段から頑張っていますよ!(もちろん、そうでない人もたくさんいますが)
そんな頑張りは、テレビでなくとも議会のネット中継や、傍聴、議会活動報告チラシで感じることができますよ!
テレビも、地方議会で色んな地方議員が頑張っていることを、もっと取り上げてほしいな!(いまは地方議会なんてめったに映りませんからね、だから余計に表面的な部分だけが印象に残るのだろうと思います)
ということです。
市民が地方議会を目にする機会が増えれば、それもテレビや新聞だけでなく、色んなルートで目にするようになれば、きっと市民の見る目も肥えて、当然、それが政治のレベルに反映されると思うのです。
もちろん、今回テレビに取り上げてもらえたこと、それに少なからぬ方々が反応してくださったことは嬉しいことなのですが、やや複雑な思いもあり、思うままにブログに書いてみました。
ちなみに、私が映った番組は、こちらです。
2020年11月16日放送「榎小の過密問題」
https://www.mbs.jp/mint/news/2020/11/17/080525.shtml
2021年4月19日放送「児童自立支援施設建設中止問題」
https://www.mbs.jp/4chantv/news/hunman/article/2021/04/083748.shtml
堺市議会議員ふちがみ猛志