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パークPFIについて

この5月、6月に配布した議会活動報告チラシにザビエル公園の「パークPFI」に関するアンケートを掲載したところ、42件もの回答を頂きました。

 

普段寄せらえるご意見メールなどと比べると5倍以上で、いかに公園が身近なテーマなのかと、改めて実感しているところです。

 

このブログでは、そのアンケート結果を報告の上、私の考えを述べたいと思います。

 

・・と、その前にまず【パークPFIとは?】と【ザビエル公園がどうなる?】について説明します。

すでにチラシ等でご覧になられた方は、飛ばしてくださいね。

 

【パークPFIとは?】

堺市が「パークPFI」の導入を積極的に進めることとなり、堺区のザビエル公園と、中区の原池公園がその候補となりました。

「パークPFI」とは、民間事業者に公園の一部(最大で公園面積の12%)に収益施設を作ることを認め、その賃料で公園の維持管理費を賄うと共に、公園の賑わいや魅力向上を目指すものです。

 

【ザビエル公園がどうなる?】

事業者の公募も、その条件もこれからですから、ザビエル公園にどのような施設ができるかはわかりません。ですが、他市事例、公園の規模や環境から、大手カフェチェーンが有力だと私は見ています。事業者は交通量の多い大和高田線側へ、店舗や駐車場の設置を希望する(堺市に提案する)可能性が高く、広場が縮小されるかもしれません。駐車場は面積上限の12%には含まれないので、大規模になる可能性もあります。

ということで、

①パークPFIに賛成?反対?わからない?

②①の理由や補足はありますか?

③その他、公園への要望は?

とアンケートを取らせてもらいました。

 

で、まずは【賛否の結果】がこちらです!

賛成45% 反対48% わからない7

見事に拮抗しました。

 

賛成の理由として多かったのは、「賑やかになるといい」「有効活用してほしい」といったもの。

反対の理由として多かったのは、「公園は憩いの場(営利の場ではない)」「今のままがいい」といったもの。

 

そして、賛成にも、反対にも共通して多かったのが、「広場を大事にしてほしい」というもの、「駐車場はいらない」というものでした。

ザビエル公園の広場は、堺区中心部では貴重な「ボール遊びができる広場」であり、地域のイベントにも使われる交流の場です。

 

賛成の方は「広場をもっと活用できるのではないか」と思われ、反対の方は「広場を維持してほしい」と思われた方が多いようです。

また、共通して駐車場に否定的な意見が多く、子どもの安全面を危惧する声が非常に多いほか、そもそもザビエル公園が、大仙公園や原池公園と違い、「地域の公園」であって、利用者にも「施設のために遠方から来る人よりも、地域のための公園であってほしい」との思いがあるようでした。

 

これらは、PFIを進めようとしている堺市の担当課にも、応募する事業者にも、十分に踏まえてもらいたい点です。

 

【私の考え】を申し上げると、パークPFIという制度そのものには賛成です。というより、「反対ではない」という表現が近いかもしれません。

公園をよりよくしていこうとする中で、「選択肢としてアリ」だとは思っています。

ただし、ザビエル公園には適していないと思っています。

 

ザビエル公園の規模や環境では、「公園の機能を維持しながら、魅力を向上させることが難しい」と思うからです。

 

まず、公園は公園であって、民間事業者の営利のための場ではありませんから、仮に営利を認めるとしても、公園機能が維持されることが大前提です。

大仙公園や原池公園のような大規模な公園ならまだしも、ザビエル公園の規模では事業者の工夫の余地が小さく、公園機能を削らずに施設を作り、かつ、営利との両立を図るのは困難です。

特に、営利目的であれば、駐車場が必要となる可能性が高いでしょう。多くの事業者が、「公園の利用者を増やす」というより、「大和高田線の交通量を取り込む」という観点で、駐車場を欲するはずです。ザビエル公園の重要な機能の一つである「広場」の維持できなるかもしれません。

広場は遊び場・交流の場であるだけでなく、災害時の避難場所にもなるものです。

 

一方、全国では、小規模な公園でも、例えば「トイレを設置するためにパークPFI」というものもありました。トイレを設置し、維持管理するにはお金がかかりますから、コンビニやカフェを誘致すれば、行政はお金をかけずにトイレを作ることができます。

しかし、すでにザビエル公園には、トイレを始め、一通りの機能が備わっています。

 

そもそも、今回のザビエル公園のパークPFIは、利用者の要請があってスタートしたものではありません。

行政として「どこかでパークPFIをやってみたい」という思いが先にあって、事業者にヒアリングしたら「ザビエル公園でならやりたい」という声があり、具体化したようです。

つまり、利用者目線ではなく、行政目線・事業者目線だったんです。

 

私は今回の件でたくさんのご意見を頂き、やはり「公園は市民の身近で大事な場所」なんだと実感しました。

 

ザビエル公園のパークPFIは、どうやら既定路線のようです。

であるならば、せめて今からでも、じっくりと利用者の声を丁寧に集め、広場のこと、駐車場のこと、できる施設の内容等、利用者目線に立ったパークPFIになるよう、条件設定してもらいたいと思っています。

 

 

堺市議会議員ふちがみ猛志

意見・提案