ペットの個別火葬が実現したものの
堺市ではペットの遺体をゴミと一緒に燃やしている。
こんな話を聞き、「ペットのみの火葬を」と議会で訴えたのが、半年前のことでした。
（以下URLをご参照ください）
過去ブログ「ペットをゴミと一緒に焼却なんて！」
この度の2月議会で示された今年度予算において、6月から、民間霊園に委託するという形で、堺でも「ペットのみの火葬」が実現することになりました！！！
と喜びたいところですが、もろ手を挙げてというわけには参りません。
もちろん、一歩前進には間違いなく、その点は当局の皆様に感謝しているところです。
しかし、、、、
まず一つは、利用料金が高いこと。そして二つめは、あくまで選択肢が設けられたにすぎないことです。
①利用料金が高い
堺市の「ペットの個別火葬」の利用料金は、引き取り料も含めて、1体あたり6900円です。
これは、近隣市と比べてもかなりの割高です。
例えば大阪市は、重量別で1体1700円からです。
松原市は、引き取り料を含めて2000円、持ち込みの場合は1000円です。
堺市では、どれくらいの方が個別火葬を利用するか掴めていませんし、実質的な税による負担をなくして、利用料だけで賄おうとしていますから、どうしても割高になるのは仕方ないかもしれません。この点は、ぜひ今年度実施してみて、利用頻度を把握しながら、適正な利用料を見いだしてもらいたいところです。
②選択肢が設けられたにすぎない
また、今回「個別火葬」の対象となるのは、飼い主がそれを希望し、6900円を負担した場合のみです。
希望しない（あるいは払えない）飼い主のペットについては、引き取り料1900円のみを払って取りに来てもらうか、自分で市役所か清掃工場に持ち込む（無料）こととなりますが、いずれも、従来通り「ゴミと一緒に焼却」することとなります。
野良犬、野良猫等の遺体も、従来通り「ゴミと一緒に焼却」です。
個別火葬は、飼い主心理への配慮もありますが、やはり動物愛護の視点があってこそです。であるならば、引き続き「ゴミと一緒に火葬」されてしまう動物がいることは、政策としては十分とは言えないでしょう。
ただし、飼い主が希望しない場合や、野良犬等をも個別火葬するならば、その費用を誰が負担するかという問題も出てきます。動物愛護に熱心な市民がいる一方で、「死んだあとの動物のために、税金を使わなくてはならないんだ」と思う市民もいるでしょう。
この点については、広く市民から意見を募りながら、引き続きの議論が必要だと思います。
いずれにせよ、まずは①の問題解決に向けて、今後も取り組んで参ります。
②について、ご意見がある方、ぜひお聞かせください！
堺市議会議員ふちがみ猛志