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保育の無償化と全入化

先日、ツイッターで堺市の第2子以降の保育料無償化について「急ぐ必要はなく」「4年間かけて」「慎重に」と記載したところ、様々な声を頂きました。

 

 

そこで、私の考えを改めて記載しておきたいと思います。

 

まず、「第2子以降の保育料無償化」は市長選の公約ですから、当然ながら任期中に実現しなければなりません。できなければ、市長は批判を受けるでしょうし、その時は私も議員として批判します。

しかし、もう一つ大事な公約があります。それが「待機児童ゼロ(作戦)」です。

 

 

 

 

保育の「無償化」と、「待機児童対策=全入化」はどちらも大事です。

その中で、より大事なのが「全入化」であると私は考えています。

 

「第2子の保育料無償化」は、私にとっても思い入れのある重要な政策です。任期4年間での実施は当然として、できるだけ早い実現を望んでいます。

 

しかし、もっと重要で、一刻も早く実現しなければならないと考えるのが、「待機児童ゼロ」、「全入化」なのです。

 

 

 

 

タダでサービスを受けられる方がいる一方で、お金を払ってもサービスを受けられない方がいるのは、極めて不公平なことです。

 

保育料の負担感があることと、保育のサービスすら受けられないことを比べた時、その人の生活にとっては、後者の方が明らかに負の影響が大きいのです。(負担感と言っても、すでに応能負担で、経済力に応じた保育料になっています)

また何より、無償化は付加的なサービスですが、保育そのものの提供は、児童福祉法にも規定されている、行政に課せられた義務なのです。(堺市も含め、多くの自治体が残念ながら、この義務を完全には果たせていません)

 

 

 

私たちが住民福祉の向上を考える時、これらの優先順位をしっかりと意識しなければなりません。

無償化は大事です。ですが、全入化(待機児童対策)はもっと大事です。

 

 

 

 

こう言うと、「両方すぐにやれ」という声が上がるでしょう。

 

 

もちろん、それができるならば、それが一番いいでしょう。

しかし、待機児童対策はそんなに簡単なものではありません。

 

 

無償化をすれば、保育の需要を掘り起こし、保育の希望者が間違いなく増えます。

堺の「第3子以降の無償化」でも、その傾向は如実に出ましたし、それによって待機児童が増えてしまいました。

「すべての子どもの保育料無償化」を実施した守口市では、待機児童が急増しました。保育希望者の5%ほどになる待機児童が出たそうです。堺市に当てはめると、1000人に迫る大変な人数です。

守口市の施策には注目していますし、評価されるべきものと思いますが、待機児童問題を考えれば、私はもう少し慎重に、待機児童対策の強化と並行して進めるべきだったと思います。

 

 

 

また、無償化はお金さえかければ実現できますが、待機児童対策には時間がかかるのです。

大阪市が「やりすぎ」とまで言って胸を張って子育て予算を増額しましたが、待機児童対策に関しては、その予算を消化することすらできていません。

いくらお金を積んでも、急に保育士や保育事業者が増えるわけでもなく、急に保育所が建設できる土地が増えるわけでもないからです。

 

 

 

堺においても第2子の保育料無償化を次の予算で一気に実現した場合、それで増加する保育需要を、一年で吸収するのは、いくら予算を増やしても難しいだろうと、私は思っています(当局がどう判断するかはわかりません)。

ですから、私は待機児童対策の更なる強化と並行して、第2子無償化は急がずに段階的に実施し、そして「必ず任期中に完遂」するべきだと考えています。

もし、市長が次の予算で一気に実現すると言うなら、「保育需要の増加見込み」や、「保育の枠をどれだけ増やせるか」、「質を維持できるのか」等を厳しくチェックするつもりです(もちろん、そこに問題がなく、待機児童ゼロと、保育の質の確保ができるならばOKです)。

 

 

 

堺市では長年の取り組みの中で、ようやく待機児童が31人にまで減りました。

待機児童ゼロまであと一歩です。

まずは確実に待機児童をゼロにすることです。

そして、第2子の保育料無償化をできるだけ早く(どれだけ遅くとも4年以内に)完全実施させるべく、待機児童対策に全力で取り組みたいと考えています。

 

 

 

 

なお、ここで述べた考え方は、これまでに幾度となく表明・発信してきたものです。去る5月定例会でも、第3子の無償化と待機児童の増加に触れ、「もし第2子に拡充するならば」と、上記の考えを述べ、慎重かつ着実な無償化と、強力な待機児童対策を要望しました。

また、待機児童対策こそが最大の子育て支援だと、ブログやSNSを通じて発信してきたところです。

 

 

 

 

最後に補足ですが、

衆院選を前に、消費税増税分を「幼児教育無償化」に充てるという話があがっています。

「幼児教育の無償化」は否定しません。でも、優先順位は「待機児童対策」です。全国では、今年度もの待機児童が増え、2.6万人となりました。この現実に、しっかりと目を向けてもらいたいものです。

 

堺市議会議員  ふちがみ猛志

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