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堺とアート

引っ越し屋の話にあらず。

町と、芸術の話。
芸術への造詣がまったくない、無骨者の私。
そんな私が、アートイベントに参加。
(参加といっても聞いていただけ)
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さかい利晶の杜で行われた、アーティストたちによるトークセッション。華道家、書道家、歌人、現代美術家らによる。

そう言えば、以前から、堺に美術館がないということを、色んな人から指摘されていた。
「堺に美術館がほしい」と。
「うーん、どうだろうなあ。」というのが、率直なところだった。
作ったところで活かされるんやろか。
どんだけのニーズがあるんやろか。
たぶん市民アンケートをとったら、建設反対が多いやろな。
無駄なハコモノと言われるやろな。
そんなことが頭をよぎる。
強いて言うならば、
「政令市なのに、ない」
「歴史と文化のまちなのに、ない」
というのが、わずかばかり、私の心をそちらに後押しする理由だろうか。
さて、そんな中での今日のトークセッション。
私は専門外なのでよくわからない点も多々あったけど、いくつかピンときた発言(記憶の範囲で要約)を、羅列してみる。
「大事なのはハコ(施設)ではなく、中身。」
「アーティストだけでなく、それを支える人も大事。」
「アートを通じて町を知ることができる。」
そして、わかった。
私は、堺に美術館がほしいのではない。
「美術館がほしいよね」と、多くの市民が思うくらい、「文化的な堺であってほしい」のだ。
たぶん、今は違う。
歴史を通じて、堺を好きになる。
ものづくりを通じて、堺を知る。
スポーツを通じて、まちと人が繋がる。
というように、
「○○を通じて」の○○がもっと増えればいい。
いろんな魅力のある堺であってほしい。
そこに、アートが入ったっていいじゃないか。
いや、入るべきだ。
と思っている。
千利休も、与謝野晶子も、彼らが文化人として、ある種のアーティストとして大成したのは、
当時の堺の環境によるところ大であり、彼らを知ることが堺を知ることにも繋がる。
市民がアートを身近に感じ、
市民がアートを育み、
市民がアートを通じて堺を知り、堺を好きになる。
そして、世界から、アーティストや、アートに触れたい人が集まる。
堺と堺市民がそうあればいいな!
とは強く思うし、それが一歩一歩進み、その拠点としての美術館ならば、私はぜひ作りたいと思う。
まずはハコではなく、中身と、それを支える環境をつくっていくこと。
私も、行政をチェックする人間として、ほんの僅かだけど、その環境のうちの一部になろう。
堺市議会議員 ふちがみ猛志
意見・提案