海外からの観光客が何を求めているか
先週の日曜日から、堺市のアセアン交流事業で、我が家にベトナムからの留学生がやってきています。
先週の月曜(祝日)、土曜日に観光に連れていったのですが、あれこれ悩んだ結果、また、本人の希望も含めて、
海遊館と、
私が選んだ二ヶ所も、予想通り海外の観光客で溢れていましたし、留学生も喜んでくれました。
では、やっぱり堺の観光って、魅力がないのでしょうか…。
他の観光地を選んでおいて何ですが、
「いや、そうではない」
と、私は今回、改めて感じています。
土曜日には、妻の実家でささやかな夕食会をし、留学生には生春巻きを作ってもらいました。
手巻き寿司のように、自分で一枚ずつ包むスタイルで、美味しいだけでなく、とても楽しい食事となりました。
留学生は、古い町家でもある妻の実家や、畳の部屋に興味津々でした。
留学生にとって、海遊館や大阪城にも負けない、満足感のある時間だったと思います。
私も大学時代、バックパックで海外を放浪した時のことを思い返すと、ペルーのマチュピチュや、インドのガンジス川や、バルセロナのサクラダファミリアも素晴らしかったけど、地元の人たちの触れ合いに勝るものはありませんでした。
土曜日には、留学生の友人で、東京に住んでいるベトナム人も、駆けつけてくれたのですが、この友人はしきりに「東京より、大阪の人の方が温かい」と語ってくれました。
住むのと、観光で来るのは違いますし、友人のホームステイ先だとまた違いますから、この友人の表現が的確かどうかは疑問ですが、少なくとも私たちのホスピタリティには満足してくれたようで、大変嬉しく思ったところです。
だからこそ、思います。
堺には、古墳もある、お寺もある、和菓子もある。
茶道や、包丁づくりや、自転車や、様々な体験ができる。
でも、何よりもホスピタリティがある!
そして、市民との交流ができる!
そんな方向性を目指せないでしょうか。
あらゆる観光資源をブラッシュアップし、発信するのも大事ですが、この最後の2行を、もっともっと、育てていきたいと私は思うのです。
大阪や京都のようなメジャーな観光地に、背伸びして張り合おうとするよりも、そこでは体験できない(しづらい)ものを提供できる、そんな堺を目指したいと思います。
堺のアセアン交流事業は、そんな取り組みにも繋がるものです。
留学生とも残り1週間を切りました。
私も存分に、この時間を楽しみたいと思います。
堺市議会議員 ふちがみ猛志