竹山市長と、利晶の杜の看板
当選から一週間あまり経った日、私の携帯電話が鳴った。
竹山修身市長からだった。
1年前に秘書を辞めて以来、本人から直接電話が入ることはほとんどない。
お祝いのメッセージだろうか?
あるいは、まさか、新人議員を懐柔するための根回しか!?
そんなことを想像しながら、電話をとった。
「あんな~、ふちがみくん、」
と、私が想像していたのとは違うトーンで、話が始まる。
内容はこうだった。
①ある女性が、利晶の杜(新しくオープンした堺の文化観光施設)の看板の漢字が間違っていることに気づいた
②その女性が利晶の杜のスタッフに伝えても、取り合ってくれない
③そうこうしているうちに、ふちがみの決起集会で市長をみつけ、直談判
④「ほんまかいな」と市長自ら調べたところ、その女性の誤解であることがわかった
⑤その女性に「実はこうなんです」と伝えたいが、唐突な直談判だったので、連絡先を聞けなかった
⑥ふちがみくん、その女性に心当たりないかな?
という話だった。
市長は相変わらずだなあ。
市長のそんなところが好きだな。
私もそうありたいな、
と、つくづく思った。
普通の政治家、まして市長なら、
「ああ、そうですか」と、女性の訴えを聞き流していただろう。「んなわけあるかいな」と内心思いながら。
もし、調べたとしても、女性の誤解とわかった時点で「やっぱりな」と、そこで終わるだろう。
こうして連絡先のわからない女性に連絡すべく、手を尽くす市長は、なかなかおるまい。
私は市長をチェックする立場、市議会議員になるわけで、市長の政策には是々非々で臨む。
でも、こうした市長の市民に対する誠実さ、マメさには、素直に尊敬するし、私もこうありたいと思う。
ちなみに、この女性が指摘した看板の表記。
「堺 利休・晶子文化館」の二つ目の「化」がおかしいとの指摘のようなのだが、これは「台湾式の表記」によるものらしい。
一つ目が「館」を崩した中国語表記。
だから、二つ目は日本語表記だろうと誤解され、「『化』がおかしい」と思われた模様。
なお、この女性はいまもって誰かわからない。
500人が来てくださった決起集会で、この情報だけで女性を特定できない。
どうか、その女性が、このブログを見てくれることを祈るばかりである。
堺市議会議員 ふちがみ猛志