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万博のテストランに行ってみて

 

こんにちは。堺市議会議員(堺区)のふちがみ猛志です。

 

4月6日、万博のテストランに行ってきました。

テストラン3日目、約5万人が万博会場に訪れた日ですす。

 

さて、そこで感じたことをつらつらと書いてみます。

 

5万人の人出で成功が見えた?

テストランはかなりの混雑でした。

私が行った6日(日)は約5万人、前日の5日(土)は約3万人の人出だったそうです。

 

当日の混雑ぶりをアップして、SNSでは「人気がないって誰が言うたんや」「成功間違いなし」等々のコメントが散見されますが、、、、、

 

いやいや、「たったの5万人」ですからね。

 

万博の想定来場者数は2820万人

開催期間184日で、1日あたり平均15万人以上です。平均で15万人ってことは、連休などの「集まりやすい日」には20万人近く集めないと、「平均15万人」は達成せず、現に「最大で1日22万人の来場」を想定しています。

                                                                                                

開幕日には11.9万人が来場したとのことですが、それも平均以下。

春、日曜、開幕日という条件が揃っていて、これです。

今後の「想定来場者数2820万人」の達成は、極めて厳しいと私は思います。

 

それより私が気になったのは、「平均15万人」に対して、テストランはたった1/3、開幕日は約8割で、この『混雑感』です。

本当に15万人、あるいは最大想定の22万人が来たら、、、、、果たしてどれほどの混雑になるのか。

開幕日に2時間待ちになった入口、1時間待ちになった出口、ほか、各パビリオン、飲食、案内所、大屋根に上がるエレベーター等々、、、、果たしてその人数をさばききれるでしょうか。

 

想定通り来たら、それはそれで成功なのかもしれませんが、その時に待っているのは、とてつもない大混雑(大混乱?)でしょう。

 

そもそもUSJの4倍

2820万人は、USJの年間来場者のおおよそ2倍です。

それを半年の開催期間で集めるということは、1日あたりの(想定)来場者はUSJの4倍です。

 

万博会場の面積はUSJのおおよそ2倍ですから、人口密度で言えば約2倍。

USJの2倍の混雑・・・というだけで辟易しますが、体感はそれよりもストレスを感じるものになるでしょう。なぜなら、

 

・スタッフの経験が浅い

・来場者自身も不案内

 

さらには、

・複雑な予約システム

 

だからです。半年間でかき集められたスタッフと、おおよそ初めての人が大半の来場者。各ポイントでの「人をさばく力」は、オープンして24年のUSJと比べるべくもありません。とりわけ案内所は、今後も大混雑が続くことでしょう。

 

もちろん、想定を大幅に下回る来場者数であれば、そのような混雑は起きないかもしれませんが、、、それはイベントの失敗を意味するかもしれませんね。

 

成功と、快適な会場周遊を両立させるには、ボトルネックとなりうる場所(入退場ゲート、案内所等)への改善策が不可欠でしょう。

 

遠足で行くべきかどうか

私は小学校の、とりわけ低学年の遠足はやめるべきだと確信しています。

(中学生くらいで自由行動にできるならばまだしも)

 

今回強く感じたのは、先述の「想定される大混雑」「会場があまりに広いこと」です。

他にも、よく言われていることですが、

 

お昼ご飯を食べる場所が、中心部から離れていること。

猛暑が予想される中、日影が少ないこと。

下見にいつ行けるかわからないこと。

 

も挙げられます。私自身もかなり疲れました。

 

たとえば、トイレについても、トイレはわりとたくさんありましたが、デザイン重視のものが多く、(すべてを確認したわけではないですが)一度に大勢で使えるような作りになっていないのです。この写真のトイレは、男子トイレは便器が数個ずつの複数のユニットに分かれていました。なんと引率泣かせなことでしょう。

そもそも小学生、特に低学年が楽しめる・学べるパビリオンがどれだけあって、そこに確実に入れるのか、そんな基本的なことも不確かです。

 

子どもたちだけでなく、引率する側の負担があまりに大きく、遠足は行きなれた行き先にし、万博には行きたい家庭が府の配布する無料券で行く。これに限ると思います。

その方が、子どもが行きたいと思える場所に行き、休憩したい時に休憩できます。

 

パビリオンの課題

テストランでは、一部の海外パビリオンにしか入っていません。その一部については、「あまり面白くなかった」というのが率直なところですが、あくまで一部に過ぎないので、パビリオン全体の魅力については論評できません。

 

その中で気になったのが、それぞれのパビリオンが、予約が必要なのかどうか、予約ナシならどれくらい待たないといけないのか、それがすぐにわからないことです。

 

ディズニーランドでもUSJでも、目立つように表示されていますよね。テストランではそれをいちいちスタッフに確認している光景が、あちらこちらで見受けられました。

それくらい携帯や、会場内のデジタルサイネージでわかるようにできると思うんですがね。

 

実はやっているけど私が知らないだけ、、、なのかもしれませんが、それはそれで周知の仕方に課題があるということでしょう。

 

先に述べた混雑を改善・解消する上でも、極めて重要な課題だと思います。

 

ほか、課題あれこれ

気になったことをつらつらと書きます。

 

万博のコンセプトがよくわからない。

いのち輝く・・・ではあるけど、ガンダムなど、おおよそ関係なさそうなものが幅を利かせており、コンセプトを感じられない。

大屋根リングは下りるのが大変そう。

1周2㎞で地上とのアクセスは5か所。400mに1か所。下りたくなっても次までの距離も長く、エレベーターには行列。日影はほとんどなし。車いすの方は特に要注意。

 

大屋根リングは再利用できるのか?

あれほど巨大な木造建築をわずか半年で解体。木材は再利用すると言うが、本当に可能か?その搬出だけでも膨大なコストとCO2の排出。

堺への誘客につながるのか?

万博以外への誘客につなげる工夫は、ほとんど感じられなかった。堺市のパークアンドライドや、堺旧港からの航路についての報道もほとんど目にしない。

 

といったあたりでしょうか。

 

何はともあれ、せっかく始めたわけですし、これ以上、国民・市民の負担がないように、また堺市はじめ周辺市にも波及効果があるように、混雑緩和をはじめとした課題の改善策が早急に実施されることを願っています。

 

 

 

堺市議会議員ふちがみ猛志

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