ベトナム訪問_国際交流編
こんにちは。堺市議会議員(堺区)のふちがみ猛志です。
7月2日から7月6日までベトナムを訪問したことについて、前のブログで書きました。
議員として仕事の目的と、プライベートの目的(現地の知人に会うこと)の両方がある訪問で、前者について前のブログで書きましたので、今日は後者について書こうと思います。
なお、プライベートの時間は妻も同行しておりますが、この訪問にかかる費用は全額自費負担しています(くどいですが・笑)。
出会いは7年前のアセアンウィーク
私と妻が会ってきたベトナムの知人はVy(ヴィ)ちゃんという女性で、出会ったのは今をさかのぼること7年前、「アセアンウィーク」という堺市の行事でのことでした。
※アセアンウィークの民間大使の歓迎レセプション
アセアンウィークは東南アジア諸国と堺市との交流行事で、お祭りのようなイベントだけでなく、15人くらい(各国2人ずつくらい)の大学生を民間大使として堺に招き、希望する堺市民の自宅に2週間ホームステイしてもらうというものです。その間に、大学生たちはお祭りへ参加したり、堺を観光したり、さらには堺市内の小中学校を分かれて訪問し、子どもたちと交流したりもします。
※小学校を訪問したVyちゃん(左)ともう一人のベトナムの民間大使
その時に我が家にホームステイした民間大使が、ベトナムの大学生のVyちゃんでした。
※写真中央がVyちゃん
ダナンの外語大学で日本語を勉強していたVyちゃんは日本語が堪能で、我が家の3人の子どもたちをとても可愛がってくれて、今思えばそれが、子どもたちが最初に海外に触れた経験となったようにも思います。
Vyちゃんはその1年後にも、仕事で来日し、合間の時間で私たちに会いに来てくれていました。
ようやく実現した訪問
その後は時々SNSでやり取りする程度だったのですが、今回仕事でベトナムに、それもダナンに行くことになり、「ならばこの機会に!」とVyちゃんに会いに行ったわけです(そして、「だったら私も!」と妻も来たわけです)。
20代後半になったVyちゃんは結婚し、子どもも産まれていたのですが、そのお相手が7年前にホームステイ先の我が家に遊びに来てくれたHuyさんだったので、喜びもひとしおでした。
Vyちゃん・Huyさん夫妻にダナンと、近郊の観光地ホイアンを案内してもらったのですが、日本語が堪能で、しかもガイド資格を持つVyちゃんの案内は素晴らしく、1日だけですが、ベトナム観光を満喫することができました。
※Vyちゃん(右)、Huyさん(左)と私の妻
Huyさんは現地の日系企業に勤めていて、「いつか日本に住みたい」と語る日本大好きな2人。「その時はぜひ堺に!」とか、「もしうちの子どもがベトナムに行くことがあったら、また案内をよろしく」とか、「2人の赤ちゃんがいつか日本に来たら、またうちにホームステイしていいよ」とか、そんな会話で盛り上がりました。
先々どうなるかはわかりませんが、渕上家とVyちゃんたち家族との交流は、これからも続くのではないかと、そんな気がしています。
少なくともこの交流のおかげで、私たちはベトナムが一層大好きになりましたし、Vyちゃんたちも日本をより好きになってくれたものと確信しています。
縮小してしまったアセアンウィーク
私たちの交流のきっかけとなったアセアンウィークは、コロナ禍で人的交流がストップし、今もなお再開されておらず、オンライン交流のみという状態です。
※アセアンウィークに関する堺市のホームページ矢印
https://www.city.sakai.lg.jp/shisei/kokusai/aseankoryu/sakai-asean/index.html
縮小状態のままになっているのは、「予算をケチっているから」に他ならないと私は見ています。民間大使の渡航費が堺市の負担になっていて、交流事業自体の予算はざっと3〜400万円程度といったところでしょうか(お祭りはもっとかかっているでしょうが)。誤解を恐れずに言いますが、堺市の予算全体から見れば、たいした額ではありません。
アセアンウィークはホームステイの受け入れという、めったにない国際交流の機会を市民に提供するだけでなく、民間大使による学校訪問など、幅広い子どもたちにもその機会を提供してきました。堺市の誇るべき事業です。
※とても楽しかった我が家での国際交流
アセアンウィークの最終日には、民間大使とホームステイの受け入れ家族が集まってのお別れ会があるのですが、民間大使の日本語での感謝のスピーチを聞いて、家族も職員もみな涙します。あのようなプライスレスな経験が、もっと多くの市民と海外の若者に、そして職員にもあればいいのに…、と思います。
※お別れ会でスピーチするVyちゃん
国際人と堺を愛する人を増やす意義
私はこのような国際交流にプライスレスな価値を見出していますが、同時に「プライスな価値」とでも言えばいいんでしょうか、金銭的・経済的な価値をももたらすものだと思っています。
子どもの頃から国際的な感覚を身に付けたり、海外に興味を持ったりすることは、世界で活躍するための第一歩です。そんな人材が堺でもし増えたならば、それはもちろん、先々の堺市に少なからぬ価値や利益をもたらすことにつながるでしょう。
海外で「堺を愛する人」や「堺のファン」が増えることもまた同じです。
Vyちゃん夫妻がそうであるように、彼らは旅行する時、ビジネスをする時、交流をする時、きっとその相手先として、堺を優先的に検討してくれるはずです。また、そのような人に堺を宣伝してくれるはずです。
もちろん、そのような金銭的・経済的な価値は二の次だと私は思いますが、要するに、
数百万程度の予算をケチってたらあかんで!!
と思うのです。
国際交流は平和の礎
単なるベトナム訪問の話が少々大げさになってしまいますが、このような国際交流こそが、平和の礎になるとも思っています。
万が一でも私が総理になったとして、、、、どの国とも絶対に戦争をする気はありませんが、とりわけベトナムとはできないですね。それは大事な友人がいるからです。同じように、あの国、この国、、、と友人のいる国とは特に良好な関係であってほしいと願う自分がいます。
しょうもない話に聞こえるかもしれませんが、きっとプーチン大統領はウクライナに、ネタニヤフ首相はガザに心からの友人がいないのでしょう。いたらあんなことができるはずもありません。
友人を作ることに限らず、違いを知って認めることは、争いを回避する上で大事なことです。
多様性に満ちた世界において、平和は常に偏狭な心によって脅かされる危ういものです。
堺市の「平和と人権を尊重するまちづくり条例」には、堺市が古代から国内外との交流を積極的に進め、そして世界に誇る平和を尊ぶ文化を創造してきたことが述べられています。
一自治体にできることには限りがありますが、「国際平和人権都市」を自認するまちとして、国際交流の可能性を信じ、市民と共にそれを深めていきたいものです。
まずはアセアンウィークの人的交流の再開、ダナンを始めとする友好都市との人的交流の活性化から、ぜひ始められたらと思います。
※堺市議会を訪問してくれた民間大使との一枚
堺市議会議員ふちがみ猛志
LINE登録はこちらからも↓↓↓