堺市長選挙が終わりました
堺市長選挙が終わりました。
結果はご存じの通り、野村友昭さん(約12.4万票)との接戦を制し、維新の永藤英機さん(約13.8万票)が新市長に当選されました。
野村友昭さんを応援していた私としては、残念な結果ではありますが、まずは各候補と、それを支えた皆様のご健闘を讃えたいと思います。
とりわけ、野村候補の健闘は、特筆すべきものがあったと思います。
【猛烈な追い上げで大接戦に】
「市長選経験者vs東区市議」という、圧倒的な知名度の差。
大阪ダブル選の圧勝を受けての相手への追い風と、前市長のスキャンダルという、野村候補への大逆風。
当初はダブルスコアとも言われた差でしたが、蓋を開ければ上記のような大接戦となりました。
堺市民の都構想への抵抗感がクローズアップされていますが、それに加え、やはり野村さんが自民党を離党してまで、無謀とも言える挑戦をした、その心意気に、多くの方が心打たれたのだと思います。
【永藤新市長のこれから】
選挙は勝たねばならないのは当然で、「負けは負け」なのですが、それでもこの接戦の意義は大きかったと思います。
会派への挨拶に来られた永藤新市長は、「接戦でしたので、野村さんのマニフェストについても」と、野村さんの政策も尊重する意向を示しました。(個人的には、接戦でなくとも、少数派に耳を傾けてほしいのですが、それは置いといて・・)
今後の議会対応にも、この「接戦」が多少なりとも影響を及ぼしていくことでしょう。
私たちも、負けたことを卑下することなく、自信をもって議会で訴えていきたいと思います。
【永藤市長のマニフェスト】
永藤さんのマニフェストは、当然、選挙中から確認していました。
具体性に欠ける印象が拭えませんが、7~8割の項目については、概ね私も賛同できる(方向性が違わない)ものです。これらについては、私も実現に向けて、協力していきたいと思います。
一方で、「内容をしっかり精査したいもの」「方向性が違うもの」もあります。また、これまでの維新大阪府政・市政を見る中で、「堺に適用するならば、断固反対しなければ」と思っているものもあります。
要するに、それぞれの政策によって、是々非々で対応していくつもりです。
【チーム堺のこれから】
「都構想No!」で、党派を超えて集った、チーム堺。
永藤市長は、「都構想は4年間議論しない」としていますが、将来的に目指すことを止めたわけではありません。また、大阪市で実現した場合、それが一気に堺での議論の導火線となるのも間違いありません。
都構想は、堺にとって百害あって一利なく、あらゆる政策の根源となる、権限・財源を奪うものです。
「チーム堺」という枠組みが存続するかどうかは、私にはわかりませんが、少なくとも、その理念は残していかなければなりませんし、そのために私もできることをやるつもりです。
【一議員として】
今回、選挙をして改めて感じたのは、「顔の見える関係」と「地に足のついた具体的な政策」の強さです。
短期間の選挙でしたが、野村候補の徹底した地べたを這うような活動と、具体的な政策提言(マニフェストや街頭宣伝)が功を奏したものと思います。
私自身も、改めて、この二つを大事にして、議員活動に励んでいく所存です。
そして、これは私自身の選挙でも意識していたことですが、何よりも「政治を身近に感じ、必ず投票に行って頂ける」ように、政治の側にいる者として、努力していきたいと思います。
今回の選挙結果は、投票率によって勝敗が決したと言ってもいいでしょう。
ここ3回の選挙で、維新候補の得票は伸びていないどころか、減り続けています。
それでも、投票率が下がったことで、維新候補が勝利したのです。
その主要因は、政治とカネの問題でしょうが、例えその問題への怒りや呆れがあろうと、それ以外にも、生活に関わるたくさんの政治テーマがあるのです。政治に関わる必要性が低下しているわけではありません。
誰に投票するかは二の次。
まずは、政治に関心を持って頂く。そして投票に行って頂く。
私たち議員の日々の活動や姿勢が、問われているのだと思います。
堺市議会議員ふちがみ猛志