ベトナム訪問~視察編~
こんにちは。堺市議会議員(堺区)のふちがみ猛志です。
7月2日から7月6日までの5日間、ベトナムに行ってきました。
※後述のMeetJapanでの1枚
目的は、
①友好都市であるダナンとの交流事業への参加、
②ハノイに進出している堺の企業への訪問、
③現地の知人に会うこと、
という三つでした。
せっかくなので、ベトナムでの出来事やそこで感じたことを、これから「視察編」「国際交流編」「旅行編」と三つに分けてブログに書きたいと思います。
まずは視察編です。
なお、③はプライベートな目的でしたから、このベトナム訪問に要した費用は、全額自己負担しています。一切、公金が入っていないことを先に記しておきます。
人的交流が途絶えた友好都市
ベトナムのダナンは、2024年時点で人口約125万人の、ベトナム第三の都市です。
※Google mapより
ベトナムは南北に細長い国土で、共に1000万人近い人口の首都のハノイが北端に、商都のホーチミンが南端にあります。実はカントーという都市がダナンよりも人口で多くなることもあるようですが、カントーはホーチミンの経済圏にあり、国の中央部にあるダナンを「第三」と表現することが多いようです。
また、ダナンはこの7月1日に周辺都市も含めて合併して国の直轄市となっており、最新の人口はもっと多くなっているようです。
そのダナンが堺市と友好都市になったのは、2018年。
しかし、その直後にコロナ禍が襲い、ダナンと堺市との行政や議会の人的交流は、ほとんど途絶えたままになっていました。(市長同士がWebで面談するくらい・・)
JapanFesとMeetJapan
毎年、ダナンでは「JapanFes」が開催されており、それに合わせてダナンに関係する日本の企業や自治体を集めた「MeetJapan」という国際会議もあります。
コロナ禍以来、初めてそこに堺市議会の(堺ベトナム友好議員連盟の)一員として参加するのが、今回のベトナム訪問の最大の目的でした。人的交流再開に向けた一歩です。
残念ながら、参議院選挙があったので、参加は私と西哲史議員の2人でしたが、「ご招待」という形で「JapanFes」も「MeetJapan」も、席を用意してもらいました。ダナンの皆様、ありがとうございます。
※MeetJapanの会議の様子
※JapanFesの開会式
発展の余地の大きいダナン
ハノイもホーチミンも、すでに人口が1000万人近くに達し、市街地は常に大渋滞。建物もひしめき合っていて、これ以上の発展の余地が乏しいように感じました。
一方でダナンは、中心市街地もゆったりとしている上、車を10分も走らせれば、広大な未利用地が目に入ってきます。
ビーチリゾートとしての解放感もあり、またホイアンやフエといった歴史的な観光地も近くにあり、土日を挟んでゆっくり滞在しても飽きません。
※ダナンの中心部(Google mapより)
二大都市に比べ、ダナンにはまだまだ発展の余地があり、関空とダナン空港との直行便が再開したことも踏まえ、関西の企業にとって非常に大きなビジネスチャンスのある都市だと強く感じました。
そこに堺市が「友好都市」としての存在感を、もっと発揮できないものかと思っています。
多数の連携都市と埋没する堺
ダナン市には、日本において何らかの協定をしている連携都市がいくつもあります。
横浜市、川崎市、木更津市、長崎県などです。
名称は色々あるようですが、しかし、このような連携都市が同じ国の中で複数あるのは、「日本→海外」ではあまり聞いたことがありません。なんだか二股、三股って感じですよね(汗)。
ただ、そうやってダナンが複数の日本の都市とお付き合いしている以上、堺市がぼーっとしていたら埋没してしまうのは当然です。
※JapanFesの堺のブース(この画像で埋没具合がわかる方はすごい!詳細は議会質疑にて)
ここからは、次の議会で私か西議員が取り上げることになるでしょうから、詳細はあえて書きませんが、、、
他市は今回のMeetJapan、JapanFesに職員を派遣したり、首長本人が参加したりと、堺市に比べ、もっと前向きな対応をしておりましたし、そのせいか、JapanFesで用意された各市(県)の紹介ブースの出来栄えに、大きな差がありました。
堺市がちゃんとしたお付き合いをしていないから、堺市がぞんざいに扱われているのではないか・・と危惧したわけです。
それを確認できたこと、そして、せめて2人の議員が行くことで、ある程度のアピールができたことが、小さくとも大きな成果だったような気がしています。
働くことへの意義も多様化
ダナンとは別に、ハノイでは、現地に工場進出している堺市の企業を訪問させてもらいました。
現地では人件費が高騰し、中国企業、韓国企業と工場労働者の取り合いになっているということ、その中で日本企業が後塵を拝していると伺い、「じゃあ、なぜあなたは日本企業で働いているの?」と案内してくれた現地スタッフに訊くと、「ホワイトだから」と。
稼ぎたい人は報酬の高い中国や韓国の企業に行く。しかし、ハラスメントや法令違反も少なくはなく、安心して働きたい人が日本企業を選ぶのだと。(あくまでその工場で聞いた話に過ぎませんが)
また、ベトナムは中産階級が拡大すると共に、少子化に突入しており、生産拠点ではなく、マーケっとしてのベトナムにフォーカスしていくべき時なんだと強く感じました。
私が思っていた発展途上国であるベトナムのイメージとはずいぶん違っていて、自分も偏見があるものだと思い知らされたわけです。
改めて堺市とダナンの今後
堺市は、環境省の補助事業として、「ダナン市におけるカーボンニュートラル実現に向けた脱炭素都市形成支援事業」を実施しています。
要するに、ダナン市のCo2削減に堺市が貢献するので、削減した分の一部を堺市の成績としてちょうだいね。というやつですね。
こうした現在進行形の取り組みがあるわけですから、これを柱にして、教育や観光といった他の分野にも、両市の共同事業を拡げていきたいものです。
そのためにも、まずは人的交流の再開・活性化です。
堺市にはベトナム総領事館という窓口があり、堺市議会には「堺ベトナム友好議員連盟」も作られています。私もその一員ですから、次は議連としての公式訪問に。そして市長同士の直接交流に。もちろんその先には、両市が多分野でWin-Winの関係になるように。
交流の重要性を肌で感じた者同士の西議員と、力強く取り組んでいきたいと思います。
堺市議会議員ふちがみ猛志
LINE登録はこちらからも↓↓↓