保育士に慰労金を支給へ
今週から始まる11月議会に提出される補正予算案に、保育士(等)への2万円(分のQUOカード)の慰労金の支給が盛り込まれました。(12月18日の本会議で可決されれば正式決定)
コロナ禍でも、特に4、5月の緊急事態宣言下においても、医療や行政、交通など、エッセンシャルワーカー(社会の機能維持に不可欠な職業)の保育の受け皿として、保育所は機能し続けました。(そういう点では、保育士もまた、エッセンシャルワーカーです)
この時、医療や介護従事者には、国から慰労金が支給されたのですが、保育従事者はその対象とはなりませんでした。
そのため、私を含め、少なからぬ議員が「堺市独自で保育士にも慰労金を」と求めて参りました。
エッセンシャルワーカーと言う意味では、他に様々な業種がありますが、保育士が決定的にそれらと違うのは、感染リスクの高さだと思います。
子どもたちとソーシャルディスタンスを確保するのは現実的に困難ですし、乳幼児はマスクなんてしてくれません。もちろん、食事のお世話もしなければなりません。
そういう点で、医療(には劣るかもしれませんが)や介護などと同じように、そのリスクに対して、何らかの支援があるべきだと私は思うのです。
近年、各自治体間で保育士の獲得競争が熾烈になっています。このような時に、保育に対して何らかの支援をする自治体と、そうではない自治体では、保育士や保育士志望の人たちからの見え方も変わってくるでしょう。
残念なことに、7月末の臨時議会で成立した58億円の補正予算の際には、この要望は無視され、少なからぬ他の自治体に遅れを取ることになりましたが、しつこく要望する中で、今回の11月議会提出の補正予算でそれを叶えてくれることとなりました。
また、今回の支給は、認可施設だけでなく、認可外施設の保育士も対象とするようです。その点も評価しているところです。エッセンシャルワーカーとして、感染リスクにさらされながらも職務に精励してくださり、保育の受け皿となったことに、認可かどうかは関係ありませんからね。
首長によっては、野党サイド(本来、地方議会に与党も野党もないんですが)からしつこく求められると、かえって頑なになり、やれることでもやろうとしなくなってしまう人もいます。その点では、一度は機を逸した永藤市長(と当局)でしたが、度重なる議会の声を受け止め、このような対応を取ったことには、感謝をしたいと思います。
11月議会も議論すべきテーマが盛りだくさんです。
厳しく批判せねばならないものもありそうです。一方で、今回の慰労金のように、評価すべきものもあります。
変わらず、是々非々の立場で今議会にも臨む所存です。
堺市議会議員ふちがみ猛志