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保育所の閉園にご理解をお願いします

一昨日の15日から、堺市内の保育所・こども園が「原則閉園」となっています。

http://www.city.sakai.lg.jp/smph/kosodate/hughug/seishonen_oshirase/sonota/koronataisaku_yohoun.html

 

14日までは「開園しているけど、できるだけ自粛してください」というスタンスでした。
ところが、市がいくら保育所利用の自粛を呼び掛けても、利用者がなかなか減らず、いくつかの園に聞いたところでは、利用者は通常の7~8割でした。

多くの保育士がマスク一枚で感染リスクに晒され、いつ保育所から集団感染が発生してもおかしくない。そんな状況に、現場の保育士さんから悲痛の声が上がっていました。

自分はそんな保育所で働き、そしてそのために子どももまた、自宅よりも感染リスクが高いであろう保育所や学童保育に預けざるを得ない。
親として苦悩する保育士さんもいらっしゃいました。

どうにかして自粛の実効性を上げることはできないかと思い、対応をお願いしておりましたので、今回の「原則閉園」という措置を、大いに歓迎しているところです。

 

「原則閉園。しかし、一部例外を受け入れる」

一部とは、医療従事者や、社会の機能維持に必要な業種(警察、消防、介護等)の方、ひとり親家庭など生活のために休むことができない方、その他何らかのやむを得ない事情のある方です。(まあ、何とグレーゾーンの広いこと!)

これまでが、
「開園。ただし、一部の方以外は自粛を」

だったので、結論としてはあまり変わらないはずなのですが、「原則」と「例外」をどちらに置くかのインパクトは強かったようです。
原則閉園となった初日に確認したところでは、多くの園で利用者が通常の2割程度にまで減ったようです。

これまで自粛に応じなかったのには、保護者の意識の問題もあったのでしょうが、「休みたいのに、『保育所に預けられるなら、会社に出るように』と言われてしまう」という人も多かったようです。(企業の意識も問われています

 

とは言え、今回の措置で、逆に困っている方、不安になっている方もいらっしゃることでしょう。

「一部」でない業種の方でも、仕事を休みづらい方はいらっしゃるでしょう。
社内や取引先との関係が心配になることもあるでしょう。
生活リズムが変わることへの適応が難しい子もいるでしょう。
毎日、朝から晩まで子どもと一緒だと思うと、気が滅入る人もいるでしょう。

「原則閉園」となり、保育の利用者が急減し、感染を心配する保育士さんは、ひとまず安心してくださっていると思いますし、私もそれでよかったと思っています。しかし一方で、それによって、それぞれの仕事、家庭、子ども等々の環境によって、不安が増大する方が少なからずいらっしゃるのも現実です。
そうした方々には、「感染拡大の防止」という最優先課題へのご理解を頂くと共に、行政はそうした方々の不安にもきめ細かく寄り添わねばならないと思っています。

当事者にしか気づかないこともたくさんあります。皆が大変な時ですから、行政から見た時に、普段なら見えることも、埋もれて見えなくなってしまっているかもしれません。お困りごとは抱えずに、ぜひお気軽にご連絡くださいね。

1日も早く感染が収まり、保育所・子ども園や、学校園など、子どもたちの居場所が、子どもたちの笑顔であふれる日が来ることを願っています。

 

 

堺市議会議員ふちがみ猛志

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