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保護司の面談場所の確保へ

保護司のなり手不足の原因の1つである「面談場所」について、公共施設内での確保に向け、大きな前進がありました。

 

少し長くなるので、

■保護司とは

■保護司のなり手不足と原因

■面談場所の確保の重要性

■堺市の現状

■面談室の利用許可で十分であり可能

■昨日の議会での動き

の順にお話します。

 

■保護司とは

保護司とは、犯罪や非行をした人たち(刑務所や少年院を仮出所・仮退院した人等の保護観察対象者)の更生を支援するボランティア(無報酬の非常勤の国家公務員)です。

堺市でも300人弱の保護司がいて、私もその1人です。

 

■保護司のなり手不足と原因

保護司のなり手は、ここ10数年、一貫して減少しています。

※棒グラフが保護司数、青の折れ線が平均年齢で現在65.1才

 

本来必要とされる定員に対し、全国平均では90%の充足率、堺市は84%ほどです。

また、高齢化が進んでおり、50代以下の保護司の割合(下のグラフの赤・青・紫)は、平成元年時点では4割ほどだったものの、30年で半減してしまいました。

原因は色々ありますが、その主要なものとして挙げられるのが、「自宅で面談することへの不安感」です。

「保護司候補者に断られた理由」というアンケート調査がありますが、ここでも4番目に挙がっていますし、2番目の「家族の理解が得られない」というものにも、「自宅で面談することへの不安感」が内包されているはずです。

自宅に犯罪や非行をした人が来るということに不安を抱くのは、ごく自然なことですし、とりわけ子どものいる家庭では、その不安はより強いものとなるでしょう。

かく言う私も、自身の事務所という面談場所があるからよかったものの、自宅での面談となれば、家族の理解を得られなかったかもしれません。

※ただし、実際に保護司をし、彼らと面談をすれば、その不安は杞憂だったと気づくことが多いものです

 

■面談場所の確保の重要性

先述の通り、保護司の高齢化が進んでいますが、一方で私たちが向き合う保護観察対象者は10代、20代の少年少女、若者が非常に多いのです。

もちろん、彼らの特性にも寄るのですが、若い保護司の方がいいケース、女性の保護司でなければならないケースもあるわけです。

多様な保護司を確保する上で、とりわけ、30代、40代の若い、子どものいる人に保護司になってもらう上では、「自宅以外に面談できる場所が確保されていること」が非常に大きなポイントとなります。

そうした面談ができる場所として使えるのが、更生保護サポートセンターです(面談場所の他、保護司会の事務局となっていたりもします)。

全国で約900カ所、堺市にも6カ所設置されています。

 

■堺市の現状

法務省は、更生保護サポートセンターの設置について「公的機関の施設内」を基本としています。

しかし、堺市が公共施設を提供している事例は、この6カ所のうち、わずか1例(美原区役所別館)です。それに加え、府が提供しているのものが1例あります。残り4例は、民間施設(現職保護司が経営する社会福祉法人等)や、個人宅なのです。

この4例については、提供してくださっている方々には、本当に頭が下がる思いですが、「面談の場所」という点では、少し難があると私は思っています。当該区において、必ずしも交通の利便性のいい場所ではないからです。

ただでさえ、面談のアポを守ってもらうことが難しい(ことが多い)相手ですから、遠方まで足を運ばせるのは、簡単ではありません。

だからこそ、自宅以外での面談場所の確保は、各区のほぼ中央に位置し、駅前など交通利便性のいい場所にある区役所が理想的なのです。

 

■面談室の利用許可で十分であり可能

公共施設での面談場所の提供は、法務省・総務省から度々市町村に要請が出ているものです。

現在美原区役所で実施しているように、一部スペースを保護司会が占有し、更生保護サポートセンターにできればベストですが、そうでなくとも、すでにある市民相談のための面談室を、保護司が都度借りられるようにすればいいのです。まずはそれで十分です。

面談室は、例えば堺区では企画総務課には4室、生活援護課には4室、他にも子育て支援課にも・・という具合に多く備わっています。ただ、予約システムはありません。なぜないかと言えば、「概ねいつでも空きがあるから」のようです。

南区役所では、コロナ禍でのテレワークの推進のために、区役所スペースの一部を無料のテレワークオフィスとして開放しています。これはこれで結構なことではありますが、営利目的のオフィス利用を認めるのならば、はるかに公益性の高い「保護司の面談」にも何らかの手立てをお願いしたいものです。

 

■昨日の議会での動き

残念ながら、今回の議会では、私に大綱質疑の出番はありませんでした。

そのため、同じく保護司をしている同僚の木畑議員にこのテーマでの質疑をお願いし、データ収集や、事前の当局との意見交換を進めてきました。

 

結果、健康福祉局長より

「保護司のなり手不足の原因のひとつとして、面談場所の確保が課題となっていることは認識している」

「公的な施設内の面談室を活用することについて、各関係機関と相談していく」

との前向きな答弁をもらいました。

保護司活動の所管局長ではあるものの、各区の施設管理の責任者は区長ですから、精いっぱいの答弁をしてもらえたものと捉えています。

 

奇しくも、今の健康福祉局長も保護司です。

ぜひその想いが、各区長に伝わることを願っていますし、私も各区にお願いにまわろうと思っています。

各区長の皆様、市民の安心安全に直結する更生支援のためですから、どうかご理解ご協力のほど、よろしくお願いします。

 

 

堺市議会議員ふちがみ猛志

 

意見・提案