堺でも公文書館は必要か?
総務財政委員会で、神奈川県の公文書館を視察しました。
このほど、堺市でも公文書の改ざん(日付を遡っての作成)事案が発生し、総務財政委員会でも追及がありました。また、かねてより、私自身も公文書館の必要性について議論してきた経緯がありましたので、同委員会の副委員長として、「視察先に公文書館を」と、委員長にお願いし実現したものでした。
さて、その公文書館。
外観を撮るのを忘れましたが、実に立派な建物でしたし、中の設備も充実したものでした。
これが保管期限の切れた公文書の仕分けスペースで、一定の基準に従って、「歴史的文書」が抜粋され、半永久的に保管されます。
資料の内容によって、第五保管庫までありました。
さて、私の感想ですが、
・やはり、堺にも公文書館はあるべき
・しかし単体は難しく、図書館との併設が適切
・ハードだけでなく、選別ルールと、専門家の育成が重要
というものです。
現在の堺市は、市役所の地下の倉庫に、歴史的文書が保管されていますが、
・物理的に保管スペースが限界
・地下は浸水などの恐れがある
・市民が閲覧できる環境とは言えない
という物理的な問題と、
・公文書として最後のハンコを押す文書法制課が、この倉庫を管理している(それを歴史的資料として残すかどうかも判断している)。
という組織面の問題もあります。
公文書館が独立して機能することの最大のメリットは、
公文書を作成する職員一人ひとりが、「それが歴史的に保管され、将来にわたって検証される」という自覚を持ち、よって公文書が適正に作成、保管される。
ということだと思います。
公文書館の館長さんの、
「情報公開と、アーカイブは一体」
との言葉が印象的でした。
先の感想の通り、ハコだけ作ればいいというものではありません。
中央図書館の建て替えのタイミングなども考慮しながら、腰を据えて議論していきたいと思います。
公文書の重要性について、会派を越えて認識を共有できた、いい視察でした。
堺市議会議員 ふちがみ猛志