市長の政治資金問題への見解
竹山市長の政治資金収支報告書の未記載問題は、総額2億円超(※)という金額にまで膨れ上がり、まさに前代未聞の事態となっています。
(※)収入と支出の双方を合計していたり、本人の後援団体同士のやりとりの未記載も含まれていたり、この累計には首を傾げる点もありますが、それを除外しても数千万円レベルであり、前代未聞であることには違いありません。
私は、前のブログにも書いた通り、この問題には大変驚いておりますし、元秘書だったとはいえ、いや、むしろ元秘書としてその政治活動を支えたからこそ、「なんてバカなことをしたんだ」という、強い憤りを感じています。
会計処理のあまりの杜撰さは、強く批判されるべきですし、それは会計担当者だけでなく、市長自身の管理責任にも及ぶものです。
報道では、2億円超という金額にばかりに目が向いているように思えますが、私自身が注目しているのは、金額の多寡ではなく、
①私的流用があったかどうか
②(未記載が)故意であったかどうか
という点です。
誤解を恐れず言うならば、政治資金収支報告書の未記載は、決して珍しい問題ではありません。
今回の騒動の最中にも、維新の西田議員や、的場議員(が会計担当する政党支部)の未記載が発覚しましたし、過去、国政・地方問わず、こうした問題は頻繁に発覚していますます。
ですから、「100万円まではセーフで、101万円からアウト」などと、金額の多寡でその線引きをするのは、あまり現実的ではありません。
今回の金額はあまりに多く、「一発アウト」と言いたいところですが、「じゃあ、いくらまでならセーフだった?」と問われても、誰も答えられないはずです。
だからこそ私は、私的流用の有無と、故意かどうかこそが、重要な判断基準だと思うわけです。
当然ながら、
金額が多ければ多いほど、また、未記載の回数が多ければ多いほど、年度が複数であればあるほど、
故意が疑われてしまうでしょう。
「そうではない」と立証するには、相当な材料が必要となるでしょう。
そこで、故意であったり、ましてや私的流用が判明したならば、即刻辞職となるのは、言うまでもありません。
また、仮にその双方がなく、過失によるものだったとしても、一般的には、金額が多ければ過失の程度も大きいものと判断されうるでしょう。
私たちもそれを冷静に見極めた上で、厳しい判断をしなければなりません。
明後日23日の議員総会では、
私的流用の有無、
故意かどうか、
過失ならばその程度、
に重点を置いた質疑となるでしょうし、これらを明らかにした上で、私たちは重大な判断をすることとなります。
返す返す、市長の市政運営とは離れたことによって、市長の出処進退を議論せねばならないことが、残念でなりません。
1日も早くこの問題が決着し、前向きなことで行政当局と議論が交わせる日が来ることを、願ってやみません。
堺市議会議員ふちがみ猛志