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みんなでウェルカミングアウトを

皆さんに、佐藤さん、鈴木さん、高橋さん、田中さんという苗字のお知り合いはいますか?

 

「いない!」と言う方は、ほとんどいないでしょうね。

 

私の場合、妻の旧姓が田中ですし、サラリーマン時代に一番長く仕えた上司が高橋さんだったり、いま私の仕事を支えてくれている1人が鈴木さんだったり、もちろん佐藤さんの知り合いも何人もいます。

 

で、何かと言うと、、

この4つの苗字は日本人に多い苗字トップ4で、合計すると日本の全人口のおおよそ5%ほどになるんですが、この『全人口の約5%』、これが

 

性的マイノリティ、LGBTの人の割合です。

 

え、まさか!と思う人もいるでしょう。

冒頭の質問には多くの人が「いる!」と答えるでしょうが、質問を変えて「皆さんに、LGBTの知り合いはいますか?」と訊かれても、「いないなぁ」という人が多いんじゃないでしょうか。

 

でも、「5%もいるはずがない!」のではありません。

きっと、それは「あなたが知らないだけ」、あるいは、「その人があなたに伝えられていないだけ」なのです。

 

先日、トランスジェンダーの杉山文野さんの講演を聴いてきました。

彼(戸籍上は女性ですが)が抱えてきた悩みや苦労、その一方で周囲にどう支えられてきたか、そんな話には涙、涙でした。また、議員としても大変勉強になることばかりでした。

 

あれもこれも、書きたいことがたくさんあるのですが、特に印象的だったことを2つ書かせてもらいます。

 

1つは、杉山さんがご自身を「マジョリティ」と表現したことです。

 

記憶を元に書くので正確ではありませんが、、、このようなお話でした。

 

自分は性においてはマイノリティである。

しかし、とある別の分野ではマジョリティでもある。

マジョリティである自分は、これまで知らず知らずのうちに、無知・無理解により、マイノリティを傷つけてきたかもしれない。

誰しもが、とあることではマジョリティであり、とあることではマイノリティである。

だから、マイノリティに優しい社会は、すべての人に優しい社会になる。

 

というものです。

 

これは私自身が議員活動において常日頃から意識しようとしていることで、それが性的マイノリティの当事者である杉山さんの口から語られ、我が意を得たりという思いもしました。

 

性的マイノリティだけでなく、在日外国人、障がい者、不登校児、被虐待児、義務教育を修了できなかった人などなど、今後も、なかなか声の届きにくい「マイノリティ」の課題に、議員として声を大にして取り組みたいと、改めて感じました。

 

もう1つは、「ウェルカミングアウト」です。

ウェルカムと、カミングアウトを組み合わせた造語で「どうぞ、カミングアウトしてもらってもいいよ!応援するから!」という姿勢を、示すことです。

 

性的マイノリティの方々は、(そうではない方にとっての)何げない一言に傷つき、自分を隠し、苦しんでいることがあります。

私も過去を振り返ると、とりわけ学生時代や、無理解だった20代くらいまでは、飲み会の場などでゲイの方などを揶揄したり、笑いのネタにするような言葉を発していたと思います。そんな私の言葉に傷つき、自身の性的指向を隠さざるをえなかった人もいたかもしれません。ひどいことをしたものだと、今思えば、反省するばかりです。

そんな言葉を発する人に「相談しよう」なんて思うはずもないですし、「人口の5%もいるのに私の周りにいない(いるのに気づかない)」というのは、まさにそれが原因なのかもしれません。

 

性的マイノリティの方々を理解し、支援する人を「Ally(アライ)」と呼ぶそうです。

 

ただ、性的マイノリティの当事者からは、どこにアライがいるのかはすぐにわかりません。だからこそ、アライの側から「ここにいるよ!」と発することが大事なのです。

私自身、まだまだ理解に乏しく「アライ」と自称できるに足る人間ではないですが、少なくとも「ウェルカミングアウト」の姿勢を、折に触れて発信していくことが大事なのだと教えてもらいました。

私ごときが「ウェルカミングアウト」を発したところで、じゃあ「ふちがみに相談しよう、カミングアウトしよう」と思う人が出てくるとは限りませんが、それでもいいんです。私も含め、1人でも多くの人が「ウェルカミングアウト」を発し、その声が社会のあちらこちらに広がることが、当事者が「自分は1人じゃない。」と思えること、また身近な他の誰かに相談しようと思えることに繋がるのだと思います。

これは、性的マイノリティに限らず、多くの「マイノリティ」に共通することだと思います。

 

私もあなたも、あることについてはマイノリティです。

誰しもが、それを卑下したり、隠したりせず、安心してこの社会で暮らせるように。

さあ、始めましょう!ウェルカミングアウト!

※講師だった杉山文野さんの著書。あっという間に読み終えてしまいました。素晴らしい一冊です!

 

 

堺市議会議員ふちがみ猛志

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