片山 善博さんの講演
元鳥取県知事で、元総務大臣の片山善博さんの講演を聴きにいった。
「図書館と地方自治」
さすがの有名人、会場はいっぱい。
勉強になる講演だった。
印象に残る言葉も沢山あった。
その一つ。
「スコップと耳かきの予算編成」
スコップでザックザックと積み上げるように、何十億もの公共事業には、けっこうスルーだったりする。
100億円の公共事業を、「99億円にすべきでないか、いやいや、101億円が適正でないか」なんてことは、あまり議論しない。
一方で、耳かきでちょいちょいほじくるように、数百万くらいの福祉や文化の予算を、目くじら立てて削るのに必死になったりする。
「軽費老人ホームの食事代は400円が適当か、いやいや350円に減額すべきではないか」みたいな議論。
図書館のように、数字でその効果を示せないものは、後者のような議論の餌食になりやすい。
図書館司書の削減なんて、その典型。
時間がかかること。
効果を数字で示せないこと。
なかなか人が注目しないこと。
そんなことにもしっかり目を向けられる政治家でありたいものだ。
こと、図書館に関しては、私はかなりポテンシャルを感じている。
片山善博さんが、「図書館に歯科衛生士が来て、歯科衛生指導をする。終了後、司書が復習に使える最適な本を紹介する。」という、図書館と異業種のコラボの例を挙げていた。
子育てサークルと図書館(絵本、子育て本)。
放課後児童対策と図書館(児童書)。
高齢者健康セミナーと図書館(医学書)。
色んなコラボがありそう。
図書館が知識の殿堂、文化の発信地、地域の歴史の記録であるだけでなく、コミュニティーの核、ネットワークの拠点にもなれるんじゃないか。
ぜひそんなことを、市政の場で実践したいものだ。
ふちがみ猛志