生活保護のこと
議員の仕事をしておりますと、生活保護に絡むご相談を頂くことも、少なくありません。
先日も、そのような相談がありました。
言い尽くされたことではありますが、改めて私が申し上げたいのは、
生活保護の相談・申請を躊躇しないでください。
ということです。
これまでの私のわずかな経験の中でも、相談から生活保護の受給に至った方の多くから、
「もっと早く相談すればよかった」という声がよく聞かれます。
また、対応した職員からも、「これほどまで苦しまれる前に、来てくださったらよかったんですよ。」という声がかけられることもあります。
そうした方々には、生活保護を受けることを、「どうせ自分には無理だろう」とはじめから諦めているケースが多いように思います。
特によく見られるのが、車や自宅を所有されているケースです。
しかし、そのような資産がある場合でも、『必ずしも』生活保護が受けられないというわけではありません。その資産価値にもよりますが、仕事や健康上の理由で自動車が生活に必要な場合もありますし、持ち家とて、それを手放して賃貸住宅に移ることで、一層困窮させてしまうこともありますから、あくまでもケースバイケースです。
申請してNGになることもあるでしょうが、できるかどうかは担当者が『適切に』、『総合的に』、『ケースバイケースで』判断してくれますから、くれぐれも「困窮して生活が成り立たない」と自覚しながらも、自分で「どうせ無理」と諦めて、困窮を深めてしまわないようにしてほしいと思います。
堺市にも生活保護の不正受給は存在し、それはそれとして対処せねばなりませんが、全体から見れば、その数はごくわずかです。また、役所の担当者から心無い言葉を浴びせられた、というようなニュースを目にすることもあります。しかしそのような職員はごくごく一部ですし(堺市では聞いたことがありません)、大多数の職員は、市民のために誠実に職務に当たってくれています(と私は信じています)。
どうしてもネガティブな報道が多く、それが躊躇させる原因になっているのだと思います。
私は生活保護を推奨しているわけではありませんが、少なくとも「相談せずに、自分で判断して、我慢して、困窮を深めるようなことはしないでほしい」と思っています。
一時的に生活保護を受けて、生活の立て直しに成功される方もいます。
ご自身はもとより、家族・親族がそれで救われることもあります。
つい先日もそのようなことに出くわし、改めてそのことを書きたくなりました。
ご理解のほど、よろしくお願いします。
堺市議会議員ふちがみ猛志