男女共同参画と少子化
男女共同参画に関する講演に参加。
この手の話をする時、よくあるのが、「女性の社会進出が進めば、少子化が加速してしまう」という誤解。
誤解なんです。
先進国においては、女性の労働力率と、出生率は、ほぼ比例関係。
出産後も就労すれば(できる環境を整えれば)、出生率は上がる。
その辺りが、各国のデータでわかりやすく説明されていた。
中でも印象的だったのが、
2000年の女性(30-34歳)の労働力率の先進諸国中、下位4カ国が、日本、イタリア、スペイン、ギリシアであったこと。
その10数年後、日本を除く三カ国は財政破綻している…。
つまり、、
女性が社会進出しない国は、
遠からず破綻するんだと!
まさに国が持続するための必須条件。
もう一つ印象的だったのが、
現在の31~35才の男性が、それ以前の世代に比べイクメンが急増していること。
もちろん、「イクメン」という言葉が生まれたことも大きいそうだが、
その要因に挙げられるのが、
この世代が、中学・高校の時に「技術・家庭科の男女必須化」を経験していること!
教育が意識を変え、意識が社会を変えていく、そんな好例!
こうゆう問題って、社会全体が変わらなきゃって思っていたけど、
今は人口減少時代。
企業と企業で、自治体と自治体で、
労働力、定住人口の獲得競争が激化している。
どこか一社が、あるいは一自治体が、男性にとっても、女性にとっても、働きながら子育てしやすい環境を整えれば、人が集まるはず。
そして、それに負けまいと、周辺の企業、自治体との間に競争が起こり、いい制度は周辺に波及するはず。
そんな一歩を堺市から発信できたらいいね!
おまけ①
最近政府が発表した「三年間抱っこし放題」という三年育休制度。
その是非を講師に質問したら、「ナンセンス」だと。やっぱりね。
平均すると、育休が七ヶ月を超えるくらいで、職場復帰が不安になるんだとか。だから、三年なんて不安で不安で堪らなくなる。それより女性がすぐ復帰できるよう、男性の育休推進や、保育環境の整備でしょ!
「子育てやったことのない人の発想ですねえ」と締めくくってました。
おまけ②
先進諸国のデータで、男性の家事参加率と、出生率も比例するんだと。
男性の皆さん、パートナーのため、子供のためというだけでなく、社会のためにも家事をやりましょう!!
ふちがみ猛志