離婚届をもらってきました
というタイトルにすると、知人・友人の皆さんは驚くかもしれませんが、ご心配なく。
議員活動の一環として、離婚届の受け渡しの状況を確認してきたのです。
はい、これがその離婚届です。
ひとり親家庭の貧困や、子育ての孤立化が社会問題となっています。
そこで、行政として面会交流を支援すると共に、離婚時に面会交流と、養育費について取り決めをしておくことの重要性を、当事者にしっかり理解してもらう必要があると、私は度々訴えてきました。
しかし、いったん離婚してしまうと、「離婚相手とは連絡も取りたくない」という方も少なくありません。離婚前の取り決めが大事であり、ゆえに面会交流と養育費の取り決めの重要性を、「離婚前に」理解してもらう必要があります。
すべての市民に配る広報さかいにそんなことを載せても、当事者に伝わるとは思えません。
では、行政として、ピンポイントで「離婚前の人」とどこでコンタクトを取るのか・・・?
それが区役所の窓口です。
区役所窓口は市民と行政との大事な接点だと、外国籍市民、外国ルーツの市民への支援に絡んで、前のブログで書かせてもらいました。それは、外国籍市民の課題以外でも、同じことです。
以前は、「離婚届をください」と窓口に来られた方に、離婚届と、その書き方の案内だけを渡していました。
その際、子どもの有無について確認するのですが、それは子どもがいると離婚届の書き方がややこしくなるので、その説明のためでした。
せっかく子どもの有無を確認しているのだから、離婚しようとしている子どものいる夫婦に、面会交流や養育費の取り決めの重要性を、そこで伝えられないものだろうか・・。と私は思い、その実現を要望してきたわけです。
窓口職員の業務量や、窓口の待ち時間が長くなることなど、課題があったのでしょう。結局、その場で職員が説明するには至りませんでしたが、法務省が作成した「子どもの養育に関する合意書作成の手引きとQ&A」を配ってもらうことになりました。
養育費や面会交流について、わかりやすく書かれたパンフレットです。
これで、ひとり親家庭の様々な課題が解決するわけではないですが、「取り決めがなかったがゆえに、養育費がもらえない」「別居親と交流したいのにできない」という子どもが、少しでも減ることに繋がればと思います。
区役所の窓口は、まだまだ改善の余地があると思っています。
転入届、転出届、結婚届、離婚届、出生届、、、等々、その方の属性を的確に把握できる場でありますし、その方の属性に応じた、行政サービスに繋げる、あるいは行政サービスを知ってもらう絶好のチャンスなのです。
転入届を出した方に、堺のプロモーション冊子を配ってみたら?
転出届を出した方に、堺のふるさと納税のご案内を渡してみたら?
出生届を出した方に、「子育て応援アプリ」のダウンロードを進めてみたら?
これまで色々提案してきましたし、実現してもらえたものもあります。
ネタは尽きません。
私たち議員が、市民の方からもらう市への苦情で一番多いのが窓口対応だと思います。
たらいまわしにされた。冷たい言葉を浴びせられた。態度が悪かった。等々です。
区役所窓口は市民と行政との大事な接点としてもっと強化され、一歩先を読んで、市民に気の利いたサービスをご紹介できるような窓口になったならば、私はもっともっと市民満足度は上がると思っています。
簡単なようで簡単ではありませんが、これからも粘り強く求めていきたいと思っています。
堺市議会議員ふちがみ猛志