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香害はしんどさを知ることから

こんにちは。堺市議会議員(堺区)のふちがみ猛志です。

 

ずいぶん久しぶりにブログを書きます。

 

突然ですが、「香害」という言葉をご存じでしょうか?

あるいは、「化学物質過敏症」は?

 

最近、ご相談を受けることも増えてきたことのことについて書こうと思います。

 

香害・化学物質過敏症とは?

香害とは、合成洗剤や柔軟剤、化粧品類などに含まれる合成香料(化学物質)によってさまざまな健康被害が誘発されることをいいます。近年では、この香害が原因となって、化学物質過敏症を発症する人もいます。

化学物質過敏症とは、微量の化学物質に反応し、頭痛、のどの痛み、不眠など様々な体調不良が生じる疾患です。発症の仕組みは未解明な部分があります。

いずれの解説も厚労省をはじめ、行政機関が発出している文書を引用しております。

行政としても近年になり、多少なりともこれらの周知をするようになっています。

 

先日も堺市の主催ではありませんが、市の施設(堺市総合福祉会館)でパネル展が行われていました。

最初は半信半疑だった私

議員になり、化学物質過敏症の方の相談を受けたことも幾度かありますが、正直なところ、最初のころはあまり知識もなく、「ほんと!?」と半信半疑だったように思います。

 

これは化学物質過敏症に限った話ではありませんが、何かに悩んだり、苦しんだりしている人が、世間の無知によって追い打ちをかけられてしまうことが少なくありません。

そして、悩んでいるそのこと自体を隠したり、言えなくなったりすることもあります。

 

私が今も忘れられない小学校時代の出来事があります。

 

甲殻類アレルギーを持つ友人が、当時の担任に「わがままを言うな、食べ物を残すな」と、エビだったか、イカだったかの入った給食のおかずを無理やり食べさせられ、泣いていたことです。

彼の場合は、呼吸困難になったりはしないのですが、身体がかゆくなって大変だったようです。

 

今となっては「虐待」としか思えない、「無知は罪だ」と思ってしまう話です。

 

今や食物アレルギーの存在自体は常識です。加工食品において、必要性の高い7品目は表示が義務付けられています。が、昔はそのような義務はありませんでしたし、そのアレルギー表示の内容は、今も法改正が重ねられているところです。

※今年改訂されたハンドブック

 

食物アレルギーがそうであるように、化学物質過敏症もその存在を誰もが知るところとなれば、それに伴って、何らかの法律が整備されるかもしれませんし、そうなれば過敏症の方々も今よりも暮らしやすくなるかもしれません。

 

いや、法律など整備されずとも、「誰もが知る」だけでも大きな前進なんだろうと思います。

 

ワクチン健康被害者の一言

先日、新型コロナワクチンの健康被害に遭われた方に会いました。

接種翌日に体調が異変をきたし、それから3年余り、日常生活に支障のある強烈な倦怠感に襲われ続けているそうです。私もお会いして、その状況の酷さに大変驚きました。

 

そして、その方がこうおっしゃったのです。

 

「ワクチンによる健康被害があることだけでも、世間に知ってほしい」

 

ワクチンによる健康被害の存在自体を知らない、あるいは、聞いたことはあっても信じていないという人も多く、「ただ怠けているだけ」と思われるのが辛いのだそうです。

 

アルコール依存症の方からも似た話を聞いたことがあります。

「依存症は病気である」という事実が知られず、「ただの飲んだくれ、アル中」と蔑まれる。時にそれが彼らを追い込み、孤立させ、一層アルコールに走らせてしまうこともあるのです。

※厚労省のホームページより

 

疾患の話ではありませんが、LGBTQ等のマイノリティの人権問題も、似た側面があると思います。

 

知られていないがゆえの辛さがあり、存在を知ってもらうだけで救われることもある

私はそう思います。

 

生活を変えられずとも

香害と化学物質過敏症のことについて書いていますが、正直なところ、私自身、「じゃあ、おまえは合成香料を一切使うなよ」と言われると、それに応えることはできません。

 

私は普段、洗剤も柔軟剤も整髪料も使っています。同居者が過敏症になったならともかく、そうではない中でなかなか生活様式までは変えられません。

※毎日使うものに合成香料が

 

ただし、

 

商品を買う時は多少なりとも「少なめ」を選ぶようになりましたし、

 

もし明日会う相手が過敏症の方と分かれば、せめてその時は合成香料を身にまとわない状況となるよう、少しでも減らせるよう努力しますし、先立って、その相手に「過敏症なんです」と言ってもらえるように、せめて知識を持ち合わせ、理解を示す姿勢にはなっておきたいと思っています。

 

当事者の方々には不十分かもしれませんが、「知ること」「『しんどいかも』とやさしさを持って想像すること」、ここから始めたいと思っています。

皆さんもぜひ、それくらいからどうでしょうか。

 

 

 

堺市議会議員ふちがみ猛志

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