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鳥取視察レポート②~森のようちえん現地視察~

森のようちえんは、「園舎のない幼稚園」「毎日が遠足の幼稚園」です。

毎日、「フィールド」と呼ばれる自然の中で子どもたちを保育(教育)しています。

 

1950年代にデンマークで始まり、日本でも広がりつつありますが、その多くが認可外施設となっています。認証制度を設け、公的な助成のもとに運営しているのは、鳥取県、長野県が最初であり、広島県、東京都でもその検討が進んでいるところです。

堺市内にはまだなく、百聞は一見に如かずで、現地視察してきました。

 

【1日の流れ】

9:30 園児集合。福祉施設の駐車場を無償で借り、集合場所としている。各保護者がそこまで送迎。到着し、時間になると、園児はワゴンに乗り込んでいきます。

 

 

 

 

10:00 フィールドに到着。この日は雪深い里山でした。フィールドはこの他、10数か所あり、海、山、川、砂丘と様々です。その日の天候や、季節などを考慮しながら廻っています。

雪の中、車座になり朝の会は、ロケーションこそ違えど、通常の園と同様、歌ったりして楽しそうです。

この日の園児は16名。指導員3名でした。

 

 

 

 

 

 

 

10:20 里山をのぼり始めます。ペースはすべて子ども次第。「自由に子どもが遊ぶ」「子どもの世界を大事にする」が基本です。登り始める前に、四つの禁句「ダメ」「危ない」「汚い」「早く」を教えられました。子どもがケンカをしても、絶対に仲裁してはいけないとも。あくまで大人は、自由な子どもの世界の補助的な立場でしかありません。子どもらは里山を進みながらも、興味のままにすぐに寄り道し、遊び始めてしまいます。

 

 

 

 

12:00すぎ 三々五々、展望台に到着し、昼食へ。先着から最後尾までに20分ほどの差がありました。このあたりの管理は難しく、指導員(幼稚園教諭)の配置は手厚くならざるを得ません。しかし、途中でいなくなるようなことはなく、「大人の見えるところにいる」というルールが、子どもたちの身についているようです。子どもたちはみな活発で人懐こく、常に自然に身を置くだけあって、いわゆる「野生児」ですが、自由に遊ぶ中、子どもたちの中にも自然と序列やルールが生まれていくそうです。

 

 

 

 

 

13:00すぎ 下山を開始。途中、新雪の斜面を見つけ、すべり台替わりに遊ぶ子どもたち。

 

 

 

14:30 里山の駐車場に到着。ワゴンに乗って、最初の集合場所で15時頃、お迎えの保護者と合流し、1日の予定が終わります。

 

【所感】

生き生きと自然の中で過ごす子どもたちを見て、「堺でもぜひ」と、子を持つ父として強く感じました。

 

一方で、そもそもここまでの取り組みができるのは、鳥取県の豊かな自然があればこそだと感じました。

 

堺で置き換えるならば、すぐに同様の「森のようちえん」の認証制度を設けるより、まずは通常の保育所、幼稚園の「自然体験活動の支援」が、真っ先に取り組むべき施策だと考えます。

また、自然体験活動に至らずとも、園庭のビオトープ化など、身近に自然に触れられる環境を推進したいと思います。さらには、未就学児だけでなく、多くの子どもが「自然に触れながら自由に遊べる空間」として、プレーパークの整備も有効だと考えます。

そうした環境を整え、子どもが自然に関わる機会を増やす先に、「森のようちえん」の認証制度を目指していきたいものです。

 

こうした取り組みに触れる中で、初日の鳥取県庁で紹介してもらった言葉が、改めて頭をよぎりました。

 

「豊かな自然に関わるのではなく、自然に豊かに関わる」

 

豊かな自然があるとは言い難い堺でも、自然に豊かに関わることはできるはずです。

 

子どもと自然との関わりをどう増やしていくか、鳥取の取り組みをおおいに参考にしながらも、堺なりの進め方を模索していきたいと思います。

 

 

 

 

堺市議会議員 ふちがみ猛志

意見・提案