大阪都構想の住民投票を終えて
住民投票で大阪市の廃止・分割(いわゆる大阪都構想)が反対多数で否決され、あれから1週間が経ちました。
言いたいこと、書きたいことは山ほどありますが、あえて1つ挙げるとすれば、
もう、対立や分断を煽る政治(手法)はやめにしませんか。
ということです。
今回の住民投票の運動で、何度も大阪市内に入りましたが、つくづく感じたのが、「ギスギスしている」「市民が分断されている」ということです。
わずか5年の間に二度も、YESかNOかの住民投票をしたわけですから、それだけでも市民が二分されてしまうものです。
それにしてもこのギスギス感は、やはり私はこの10年の為政者による「対立や分断を煽る政治(手法)」の結果なのだと思います。
特定の層への攻撃、既得権呼ばわり。
前任者への(特に事実を捻じ曲げての)苛烈な批判。
反対派へのレッテル貼り。
批判とも呼べぬ誹謗中傷、人格攻撃。
言い出せばキリがないわけですが、そんなことについてモヤモヤとしながら、このブログを書き始めた私に、素晴らしい演説シーンが目に飛び込んできました。
新しくアメリカ大統領に選ばれた、ジョー・バイデンさんの勝利の演説です。
激しい戦いを経て大阪都構想が否決された夜、(敗北した側ですが)松井さんや吉村さんの口から、私はこんなスピーチを聞きたかったのかもしれません。
あるいは、彼らに代わる、こんなリーダーを期待しているのかもしれません。
一部を抜粋して紹介します。
ぜひ、「国」「アメリカ」を「大阪」に置き換えて読んでみてください。
※※※
けれども今はお互いにチャンスを与えましょう。
辛らつな物言いをもうやめて、
熱くなっている温度を下げて、
お互いをまた見るようにして、
お互いにまた耳を傾けるようにして。
対抗する相手を敵扱いするのをやめなくては。
その人たちは敵ではない。
アメリカ人です。
自分に投票してくれた人のために働くと同じくらい
自分に投票しなかった人のためにも懸命に働きます。
相手を悪者扱いするアメリカの暗い時代は
今ここを皮切りに終わらせていきましょう。
この国は常に自分の善性と最も暗い衝動の戦いに動かされています。
この戦いにおいて大統領が何を言うかは大事なんです。
今こそ自分の善性に勝たせなくてはなりません。
今日この夜、世界中がアメリカを見つめています。
たっぷりと豊かな心、そしてしっかりした手で、
アメリカとお互いを信じ
国を愛し、正義を渇望しながら、
自分たちがなれると分かっている、そういう国になりましょう。
結束した国、力を増した国、癒された国に。
※※※
【バイデン氏演説】
https://www.bbc.com/japanese/video-54850880
こんな言葉を語れるリーダー、こんな考えに立てるリーダーが、大阪に誕生する日は果たしてやって来るのでしょうか。
堺市議会議員ふちがみ猛志