議場への乳児の同席は?
一つ前のブログで、「障がい者議員の補助者」について、同席を求めるよう議会力向上会議で提案したことを書きました。
その提案に上乗せする形で、共産党の委員さんから「乳児の同席についても議題としてほしい」と提案がありました。
以前、熊本市議会で、議員が乳児を連れてきたことで議会が止まってしまったことがニュースになりました。
一方で、海外の議会では、「議会中の授乳」や、「議長が代わりにミルクを」なんていうことが、度々ニュースで紹介されています。
結論を申しますと、私は「乳児の同席も認めるべき」と考えています。
「神聖なる議会・・」なんて全く思いませんし、「だったら居眠りすんなよ」と言いたくなる議員は、国会にも、地方議会にもたくさんいます。
「赤ちゃんが泣いたら、議会の邪魔に・・」なんて意見もありますが、「だったらくだらないヤジは?」と言いたくもなりますし、「泣いたあかちゃんを微笑ましく見守る社会であり、議会であってほしい」と私は思っています。どうしても邪魔になってしまうなら、泣いた時だけ離席すればいいんです。トイレ(生理現象)で離席することは、私もよくあります。トイレどころか、何の用事かわかりませんが、長時間離席している議員は、これまた国会にも地方議会にもいます。
もちろん、「仕事場に連れてこなくても大丈夫な保育環境」を整える努力を怠ってはなりませんが、残念ながら一朝一夕にそれは整いませんし、何より、「社会全体で子育てを温かく見守ること」が求められているのだと、私は思っています。ハードも大事ですが、ソフトはもっと大事です。
ただ、障がい者の補助者の場合は、議会がその役割を果たす上で必要な人ですから、乳児の場合とは論点が異なります(※)。また、合意形成のハードルが上がってしまうことが予想されるので、提案の時点では「乳児」についてはあえて言及せず、議論の途中に盛り込んでいこうかと思っていました。
ともかく、せっかく共産党の委員さんが、この時点で提案してくださいましたから、積極的に議論していきたいと思います。
最終的には、会議規則の同席規定で「議長が必要と認める補助者」とするか、「議長が必要と認める者」とするかの違いになるでしょう。
(※)「乳児の預け先のない議員」「事情があって乳児と離れられない議員」も含め、「あらゆる立場の議員が、最大限に活動できる環境を整える」という意味では、同質の課題と言える面もあります。
堺市議会議員ふちがみ猛志