これでいいのか!?市役所前広場
堺市役所前に市民交流広場が整備されました。
庁舎入り口付近に、イベントでステージとして利用できる段差が設けられました。
一方で、広場全体は道路との段差がなくなり、広く使いやすくなり、また通行人がフラッと入りやすくなりました。
隣の合同庁舎(前の広場)との間にあった駐輪所がなくなり、広場としての連続性が確保され、大きなイベントで一体利用しやすくなりました。
これらの改善整備により、土日にイベントで賑わう日が増えました。
先日の堺区民ふれあいまつりも、今までで一番の賑わいだったように感じました。
それはそれでヨシなのですが、、、、問題は平日の利用です。
広場は各種イベントだけでなく、営利目的での利用も認められており、その利用料が1日・1㎡あたりわずか10円なのです!(イベントは無料)
これは周辺店舗のテナント料に比べると、1/15~1/30程度の激安価格です。
そのため、平日はほぼ毎日、この激安価格に魅力を感じた(そりゃ感じますよ)民間事業者の方々が、移動販売車を並べて、主に飲食を提供しています。
それらは特に「堺らしさ」があるわけではなく、それを目当てに他の地域から人が集まっているようにも見えません。
(利用されている方が悪いのではありません。この利用条件だと、どうしてもそうなってしまうのです。)
広場の整備目的は、イベントなどで賑わいを作って「①堺東への来街者を増やすこと」。あるいは、堺東に来た人にそこで「②堺の魅力を知ってもらうこと」です。
しかし、現在の平日の状況は、これらの目的を達成できておらず、堺東のパイを大きくするどころか、限られたパイを地元の事業者の方たちと食い合っているようにしか見えないわけです。
格安の賃料で出店されている方々との競争を余儀なくされたならば、お店を構えている地元の方々は、テナント料を払うのがバカバカしくなることでしょう。
こうした現状を踏まえ、私は昨日の総務財政委員会で、利用条件の見直しを求めました。
利用にあたっては、①②の条件に合致するか、精査すること。
合致しないならば、周辺の相場に見合った適正な利用料金とすることです。
①②の条件に合致するかどうかは、難しい判断かもしれませんが、私は「例えば」以下のような利用方法なら、営利目的であっても、現在のような低価格でもいいのではないかと提言しました。
●堺東に出店を検討している方の、チャレンジ出店
テナント料が決して安くはない堺東に、いきなりお店を構えることに、リスクを感じる事業者も多いでしょう。
低価格で、期間限定で広場にチャレンジ出店して、自分の提供するもの(飲食であれば味や価格)が堺東の人たちにウケるかどうか見定め、そして出店を決意する材料にしてもらうのです。
●堺東から外れたエリアの方の、アピール出店
例えば、高野線の東側、阪神高速の西側や翁橋など、堺東の徒歩圏だけど人が流れてきづらいエリアのお店が、堺東に来る人たちにアピールするための、期間限定での広場への出店です。
「堺東の周辺にも、こんなにいい店があるんだ」と知ってもらうのです。
もちろんこれは、堺東の店舗とのパイの食い合いになりますが、堺東だけに留まっていた来街者が、その周辺地域にも回遊することになります。
当然、街での滞在時間も長くなり、次の消費に繋がる可能性も出てきます。
●堺産品の販売
堺産の農作物や、伝統産業品などの販売です。言うまでもなく、堺の魅力を広めることに繋がります。
これはあくまで私の案です。
おそらく、現在利用されている方や、地元の事業者の方にもいろいろな意見があろうかと思います。
昨日の委員会では、これらの指摘、提言を受け、「議員の指摘や、地元の方々のご意見を聞きながら、運用方法を考える」という旨の答弁がありました。
ぜひ早急に改善すべく、広く意見を集めてもらいたいものです。
広場の稼働率を上げることが目的となってはいけません。
広場を整備したことも、それを広く開放していることも、「①堺東への来街者を増やすこと」「②堺の魅力を知ってもらうこと」が目的です。
まだ広場が完成して3か月ほど。
ハードは出来上がりましたが、その中身、ソフトについてはこれからも試行錯誤が続くと思います。
よりよい広場を作っていくために、市民に愛される広場となるために、これからも提言を続けていきたいと思います。
堺市議会議員 ふちがみ猛志