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政治かを失脚させるには

政治家を失脚させるのは、実に簡単です。

 

 

まずは政治家に面談を申し込みましょう。

ここでのポイントは、2人きりになることです。

事務所でもいいですが、会食などに持ち込めれば最高でしょう。

 

あなたがその政治家を支援しているか、あるいは支援している人と繋がりがあれば、それほど難しいことではありません。

 

そして、その政治家が関心を示しそうな陳情をしましょう。

できれば、その陳情が公益に資するだけでなく、あなたのビジネスに関わるものならば理想的です。

そこで政治家が「なるほど、それは公益に適うことだ」と受け止めたらこっちのものです。

 

政治家がその実現に向けて議会などで動き始めたら、あと一息。

政治家の活動が実り、あなたの陳情が実現したら・・・、さあ、告発!

 

 

「2人きりになった時に金を渡した。」

「そうしたら、政治家がその見返りに動いてくれたんだ!」

 

警察、検察、裁判所ではそう訴えましょう。

 

本当にお金を渡している必要はまったくありません。

物証などなくとも、正義のヒーローである検察も裁判官も、政治家の言うことなど信用せず、いや、話を聞こうともせず、市民であるあなたの意見を鵜呑みにしてくれるはずです。

あなたが有罪確実の詐欺師だったとしても、政治家に比べれば信用できるというもんです。

 

政治家は収賄罪で有罪となり、さあ、めでたく失脚です!

もちろん、あなたも贈賄罪にあたりますが、憎き政治家を失脚させるためなら、それくらい何てことはないですよね!

 

 

 

・・・・という、安物のサスペンスのような話が、まさに現実のものに。

 

それが美濃加茂市長の事件です。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171214-00005572-gifuweb-l21

 

 

実際のこの事件の流れは必ずしもそうではないかもしれませんが、こういう陳腐なストーリーを作れる前例となってしまったのは、間違いないでしょう。

 

 

この事件(裁判)の問題点は、様々な角度から指摘をされているところです。

 

①物証がなく、贈賄側の証言のみでの判断であること

 

②被疑者本人には、反論する機会すら与えられていないこと

 

③増収賄の対象が、予算執行権のない地方議員(時代)の活動であること

 

 

これがもし、贈賄の証言者(詐欺罪で取り調べ中)と、検察との間での実質的な司法取引であったとすれば・・・、本当に身震いのする話です。

 

こうした前例が、司法のみならず、政治に対して大きな影を落とすのではないかと心配でなりません。

議員は市民からの陳情を、例え公益に資するものであったとしても、易々と聞けなくなるのではないでしょうか。市民と政治はますます遠ざかることになるかもしれません。

 

果たしてこの事件は、未来の日本にどのような影響を与えてしまうのか。

決して、他人事でありません。

 

 

 

 

堺市議会議員  ふちがみ猛志

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