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なぜ沖縄に?

1月22~24日まで、沖縄に視察に行ってきました。

 

沖縄ということで「堺市政に関係あるの?」という声が聞こえてきそうです。

名護市の自転車政策は、全国でも先進的な取り組みをしており、堺市政にも大いに活用できるものでしたし、沖縄県の国際物流拠点や、沖縄産品の他府県企業とのマッチング事業も、なかなか面白い取り組みでした。

よって、視察そのものは「関係ある」「活かせる」と断言できます。

 

一方で、これらと合わせて視察して参りました、「辺野古基地建設予定地周辺」や、「糸数アブチラガマ(※)」は、なぜそれが堺市議会議員の視察先となるのか、もう少し丁寧に説明が必要かと思いますので、このブログで記しておきたいと思います。

 

(※)糸数アブチラガマ…戦時中に軍の隠れた陣地、負傷兵の病院、住民の避難所などに使われた洞窟。多くの兵隊、住民がここで亡くなった。

 

 

まずは、何はなくとも「現に市議会で議論されているテーマだから」です。

 

辺野古については、堺市議会ではほぼ毎議会、意見書が出されています。

概ね、「辺野古の問題を議論するにあたって、沖縄の民意を尊重してほしい」という主旨の意見書です。

こうした意見書が提出される度に私たちは賛成、反対を表明せねばならず、その議決は堺市議会の公式な意見表明になるわけですから、本来、軽々しく、机上の空論で判断できるものではありません。

ですから、私はこれまで、「現場を見たこともないのに」「沖縄の人と意見を交わしたこともないのに」と、悶々とした気持ちで採決してきました。

 

これは、基地に賛成か、反対かではありません。

どちらの立場に立つにせよ、それを判断する以上、「まず現場に行ってみる」。これは議員として大事な姿勢だと思っています。(そもそも、この意見書は基地の賛否ではなく、「沖縄の民意を尊重して議論しよう」と主張するものです)

 

 

糸数アブチラガマについても、堺市の中学校の修学旅行で行く機会の多い場所なのですが、かつてある議員が非公式の場ではあるものの、「沖縄に修学旅行に行くのは偏向教育だ」と教育現場にプレッシャーをかけたことがあったそうです。(意味不明で理解に苦しみますが)

また、以前ブログにも書きましたが、現に市議会の場でも、自民党議員が「知る沖縄」という副教材を取り上げて「偏向だ」と教育委員会に迫り、議会が紛糾したことがありました。

 

※過去ブログ参照→「教育現場の危機、平和教育の危機」

 

 

今後もそうした議論が交わされることが十分に予想されます。私はこれまで沖縄を訪れたことはあっても、戦跡を訪ねたことはありませんでした。堺の平和教育の在り方を議論する上で、ここら訪れるべき「現場」だと考えたのです。

 

 

また基地にしろ、戦跡にしろ、政治の最も重要な目的である「平和」「国民の命」に関わるものです。

「平和のために基地がいる」「いや、いらない」と、意見は様々でしょうし、戦跡をどう捉えるかも様々でしょうが、「関わるもの」であることを否定できる人はいないはずです。

だから、いま日本で最も議論が交わされている「基地」である辺野古と、広島・長崎と並んで最も苛烈な戦跡である沖縄は、地方か国政かを問わず、政治家が訪れるべき場所であり、身につけるべき素養だと私は思ったのです。

 

 

これが、私が沖縄の視察において「辺野古基地建設予定地周辺」と、「糸数アブチラガマ」を訪れた理由です。

 

訪れた結果は、次のブログにて。

 

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※桟橋の建設が進む辺野古基地建設予定地
 

 

 

堺市議会議員 ふちがみ猛志

意見・提案