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不登校の当事者となって

こんにちは。堺市議会議員(堺区)のふちがみ猛志です。

 

任期末が迫り、この4年間で何ができたのか、もし次の4年があるならば何をしたいのか。そんなことを考え、頭の中を整理しています。

 

あれこれたくさんあるのですが、その中でわりと大きなウェートを占めているのが、

不登校問題です。

この4年、1期目に比べると、不登校問題を取り上げる機会がかなり多くなりました。

多くなった理由は2つです。

 

1つは、コロナ禍で不登校の子どもが増えたこと

コロナ前の1.5倍ほどに増えており、堺市では小学校・中学校を合わせると約1500人の不登校児がいます。中学生にもなれば25人に1人、「クラスに1人」を大きく超える人数です。予備軍を含めると、おそらくその数倍でしょう。不登校は実に身近な問題となっています。

もう1つは、私自身がその当事者になったことです。

「不登校は身近な問題」ということを、まさに実感しています。

 

実際に当事者になって知ったこと、感じたこともたくさんありました。

今と将来の子どもへの想い、学校・先生への想い、過去と今の自分自身への想い、周りの言動に対する想い。おおよそ多くの問題がそうなんでしょうけど、不登校問題も、「当事者にしかわからないこと」に溢れています。

また、一言で「不登校」と言っても原因も症状も多様で、おおよそ処方箋などはなく、あったとしてもそれもまた多様です。当事者の想いも当然、多様でしょう。

 

この4年間、私の取り組みはまだまだ不十分ですが、

 

不登校の子の居場所・学びの場となる教育支援教室(旧:適応指導教室)の地域偏在と絶対数の不足を指摘し、堺市4か所目の設置(出張教室)に繋げられました。

民間のフリースクールについて教育委員会が何ら把握していないことを取り上げ、把握はおろか連携が必要だと求めました。少しずつですがこの点も改善が進んでいると認識しています。

 

永藤市長は「不登校問題の早期発見」の組織を市役所内(市長部局)に作りましたが、その頓珍漢ぶりについては幾度も議会で指摘してきました。症状が実に多様で、子どもの心の機微に関わる問題を、子どもと会ったこともない職員たちが現場から離れた市役所で早期発見するなど、できるはずもありません。本当に何も分かっていないのです。当事者が声を上げないといけないのです

これからの私の取り組みをあえてシンプルに言うならば、

 

子どもの周りに多様な支援者と居場所を。

保護者には寄り添い相談を。

です。

 

学校内の別室や、教育支援教室、フリースクールだけでなく、不登校の子のための特例校や、あるいはプレーパークや図書館や、学童保育や地域の子ども食堂だっていいでしょう。子どものための多様な居場所はあればあるだけいいし、予算の限界はありますが、できる限り作ってあげたいと思っています。

人もしかりです。担任だけでなく、担任以外で違う角度から支援できる教員や、SSW(スクールソーシャルワーカー)、SC(スクールカウンセラー)などの専門職の増員が必要です。上記のような居場所が増えれば、そこを運営する大人たちが支援者になることもできるでしょう。

 

誰に相談していいかわからなくて、悩んでいる保護者もたくさんいます。まずは教員が保護者や子どもと向き合える時間的・精神的余裕も必要です。また、学校の内外に専門性を持った相談窓口(相談できる人)が必要です。

複雑な問題なので、「これさえやれば」というものはありませんが、以上のようなことをコツコツ進めていきたいと思っています。

 

私は子どもの頃は学校大好きで皆勤賞だったんですが・・・、これも何かの因果でしょうかね。とにかく、課題を抱える子どもらのため、悩める保護者のため、頑張ります。次の4年の大きなテーマです。

 

 

 

堺市議会議員ふちがみ猛志

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