戦争を知ること
本日は終戦の日です。
75年前に終わった戦争のこと、その戦争で亡くなった方々のことを想う日です。
かの故・田中角栄元総理はこういったそうです。
「戦争を知っている世代が政治の中枢にいるうちは心配ない。戦争を知らない世代が政治の中枢となったときはとても危ない」と。
私ももちろん「戦争を知らない世代」です。政治の中枢にいるわけではないですが、政治に関わる者として、戦争を語ってくださる方が少なくなってしまっている今、少しでも戦争を知ることができるよう、戦争に関連した本をたくさん読むように心がけています(心がけるようになりました)。
そんな私の最近の何冊かを紹介します。
「戦争の大問題」 丹羽宇一郎
伊藤忠商事の元社長という国際ビジネスマンの視点で、戦争がいかに国益を損なうものか、愚かしいものかを記した一冊です。また、国際協調において、物事を複眼的に見る重要性を説いています。「戦争をなくすために大事なことは、戦争を知ることである。」、まさにその通りです。
「ノモンハンの夏」 半藤一利
1939年にソビエト・モンゴル軍と、日本軍が激突し、日本が大敗を喫したノモンハン事件を丹念に描いた一冊です。当時の陸軍の無責任体質、楽観主義、精神主義がこれでもかと凝縮された事件です。何か、今の日本の様々な政治課題にも通じているように思えてなりません。
「落日燃ゆ」 城山三郎
東京裁判で死刑判決を受けた7人のうち、唯一の文官だった広田弘毅の人生を描いた一冊。戦争に至るまでのプロセスを知れば知るほど、改めて今が「戦後75年」ではなく、ひょっとして「戦前」なのではないかと思わされます。東京裁判についても、もっと勉強したいという気にもなりました。
本日受けたセミナーで、講師から立命館アジア太平洋大学の出口治明学長の言葉の紹介がありました。
人は3つのことから学ぶ。
それは、人、旅、本。
だそうです。
人が「人」から学ぶのは当然のことです。
「旅」とは、自分の知らない場所に行くこと、そこで感じることです。
そして、歴史や多くの人の経験、教訓、成功や失敗が詰まった「本」です。
私自身、これまでの人生や、自身の生活習慣を振り返った時、この中で一番足りていないのは「本」だと思います。人間として、議員として、もっと進化できるように、もっと「本」の時間を取るつもりです。
上記の3冊の本は、そんな私が「戦争を知る」上での、有意義な学びを与えてくれました。
みなさんは最近、どのような本を読みましたか?
感銘を受けた本、印象に残った本があれば、戦争の本に限らず、ぜひ紹介してくださいね。
堺市議会議員ふちがみ猛志