投票率低下は政治家とメディアへの宿題
参議院議員選挙が終わりました。
私は先のブログにも書いた通り、大阪選挙区では、かめいし倫子さんへの支援をお願いしておりましたので、今回の結果は残念でありました。(投票してくださった皆様、ありがとうございました!)
当選された方々には、主張した公約の実現に取り組むのはもちろんのこと、そうではない少数意見にもしっかりと耳を傾け、国政課題の解決・改善に全力を挙げてもらいたいものです。
さて、ある意味、結果以上に残念だったのが、(毎度のことながら)投票率の低さです。
国政選挙で48.8%と、50%を切るというのは、もはや異常事態としか言いようがありませんね・・。
もちろん、これほどまでの無関心を招いていることは、政治家自身に大きな責任がありますし、私もその末端にいる者として「どうすれば関心を持ってもらえるか」と、日々反省し、私なりに研究もしているところです。
もう一方で無関心の責任を負っているのが、メディアです。
いつも不思議なのですが、投開票日には、どこの局も一斉に開票速報の特集をするのに、なぜ投票日までに「投票直前特集」をしないんでしょうかね?
ニュースや報道番組の一部ではなく、数時間の枠を取って。
今回の「開票速報の特集」は、NHKと民放5社の視聴率の合計は、52.9%だったようです。(以下URL参照: https://woman.infoseek.co.jp/news/entertainment/sponichin_20190722_0112 )
一方で、投票率はそれより低い48.8%でした。
え!!投票にも行かないのに、開票速報を見る人がいるの!!?
と私は驚いたわけですが、そんな「投票には行かないけど、速報は見る」という人が、少なくとも全体の4.1%(52.9-48.8)もいるのです。いや、「投票に行ったけど、速報は見ない」という人もそれなりにいるでしょうから、きっと4.1%どころか、全体の10%以上はいるだろうと思います。
もし、その人たちが選挙に行っていたら、間違いなく、選挙結果は違うものになっていたでしょうね。
もちろん、「選挙に興味はないけど、テレビがそれしかやってないから、見ているんだ」という人も少なくはないでしょう。
しかしそれは、言い換えれば、「それしかやっていないのなら、投票直前特集だって見る」ということです。
投票前日にでも、テレビ局各社で時間を合わせて、一斉に「投票直前特集」を組んでくれたら、きっと「いやいやでも見る」という人がそれなりにいて、そこから「見たからには行くか」という人も出てくるんだと思います。
これから投票を予定している人に、より充実した判断材料・情報を提供するためにも、また、選挙に関心のない人に関心をもってもらい、選挙に誘うためにも、ぜひ「投票直前特集の一斉実施」を検討してもらいたいものです!
昨日の情報番組「あさチャン」で、MCを務めるフリーアナウンサーの夏目三久さんが、参院選の投票率の低さを引き合いに、番組の内容が吉本興業の騒動一色になっていることについて「報道の仕方に問題がある」と語ったそうです。非常に立派なことだと思いました。(以下URL参照: https://news.infoseek.co.jp/article/20190724hochi116/ )
メディアには、大きな社会的使命が課せられています。
その使命は、時として、視聴率の追求とは相反することもあるでしょう。
その一つが、政治や選挙への関心を喚起することではないかと思います。
報道関係者の皆様には、よくよく認識してもらいたいことです。
同時に私たち政治家も、それと同様に、「票になるかどうか」だけを行動原理にしてはならないわけで、私もそんな思いを胸に、この課題(政治や選挙への関心の喚起)に取り組みたいと思っています。微力ですが(^_^;)
堺市議会議員 ふちがみ猛志