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議長選挙その後

こんにちは。堺市議会議員のふちがみ猛志です。

 

維新と自民(市議会議員団)の応援で、無所属の長谷川俊英議員が議長に、共産党の森田晃一議員が副議長に選出されたことは、前回のブログに書きました。

ブログ「まさかの議長選挙」

https://fuchigami.info/%e3%81%be%e3%81%95%e3%81%8b%e3%81%ae%e8%ad%b0%e9%95%b7%e9%81%b8%e6%8c%99/

 

ほとんど誰も想像しなかった、維新・自民・共産の連携。

その連携が、選挙のその後にも続いていることがハッキリとわかる出来事がいくつかありました。そのことを、書ける範囲で書こうと思います。

 

諸役員選出の調整

議長・副議長・議会運営委員会委員長・副委員長、いわゆる「議会四役」が決まった後に始まるのが、諸役員選出のための調整です。

 

6つの常任委員会の委員長・副委員長、

3つの特別委員会の委員長・副委員長、

一部事務組合議員等のポスト(※)、

これらを各会派・各議員にどのように割り振るかの調整がなされます。

 

調整役は、慣例として議長・副議長を輩出した会派が担いますが、今回は会派に属さない議長なので、副議長を輩出した共産に加え、議運委員長を輩出した維新、副委員長の自民の3会派が調整役となりました。

 

各会派の希望を聞き、配分案を作り、それぞれと交渉し、調整していき、できる限り多くの会派が納得のいくものを作り、それを議案にして本会議に諮り、最終決定します。

たいていの年度は、おおむね全会派が納得するまで調整がなされ、全会一致で諸役員が選出されてきました。

 

しかし、議長選挙で波乱のあった今年度、諸役員の選出が平穏無事に全会一致になるはずなどなかったのでした。

 

(※)複数の自治体が共同で事務を行うために作る組織を「一部事務組合」と言い、そのチェック機関として作られるのが一部事務組合議会です。各自治体の議会からの代表議員で組織されます。

堺市議会からは、関西広域連合議会に2人、大阪府後期高齢者医療連合議会に2人、大阪府都市ボートレース企業団議会に1人、大阪府広域水道企業団議会に3人が派遣されます。

これに加えて堺市の監査委員に2人を(実質的に)選出しています。

 

これが冷や飯というやつか

私の会派「堺創志会」が特に拘ったのが、先述した「一部事務組合議会議員等の10人分のポスト」です。一部事務組合議会は堺市の範疇を超えて意思決定に加われますし、監査委員は議会とは違う角度で行政を監視できる、いずれも重要なポストだからです。

 

堺創志会は議員数が5人。堺市議会は48人ですから、少数会派ではあるものの、全体の1割は超えています。

通常であれば、10人分のポストのうち1枠、それくらいがまわってきてもおかしくはないのですが・・・、

調整役の共産・維新・自民市議団の作った案では、一部事務組合議員等は「ゼロ」

 

ついでに、常任委員会・特別委員会の9ある委員長ポストも「ゼロ」副委員長ポストも「ゼロ」でした。

 

一方で、堺創志会と同じ5人の会派である自民党堺市議会議員団には「一部事務組合等のポスト」の10のうち3枠が、委員長ポスト9のうちの2枠が割り振られる案となっていました。

 

自民党の総裁選などでは、負けた側の候補を応援した派閥が、その後に大臣ポストから外される、いわゆる「冷や飯」が話題となることがあります。

 

今回の「ゼロ」が、共産・維新・自民市議団からの「冷や飯」だったのかどうかは私にはわかりませんが、「ゼロ」という結果は私自身、予想していたものでした。

 

あったかご飯の期待も少し

ただ、心のどこかに「共産が調整役に加わっていればそうはならないのでは」というわずかな期待があったのも事実です。

 

維新・自民市議団だけでは過半数には至りません。共産が加わってこその過半数です。だから、共産が「もうちょっとバランスよく配分しようよ」と主張すれば、維新・自民も耳を傾けざるを得ないのでは・・という期待がありました。我々よりも少数の会派である共産は、その悲哀も十分に知っているはずで、それも期待の理由でした。

 

実際にその調整役の3会派でどのようなやり取りがあったかは知る由もありませんが、出てきた結果は先に述べた通りの「ゼロ」。

 

一方で、共産には例年より多い副委員長ポストが割り振られていました。

 

わずかとは言え、そんな期待をしてしまった自分は、ほんとに甘ちゃんだなあ、、、とつくづく思ったのでした。

 

しかし、私がもっと気になったのは、「ゼロ」という結果よりも、そのプロセスでした。

 

強引な調整終了

各会派から希望を聞く。

素案を作り、各会派に説明する。

異論が出てくる。

案を練り直して、また説明する。

 

「いや、せめてこれくらいは」「あっちの会派、多すぎへん?」「そこは議長の会派が譲るもんやで」みたいな言葉が飛び交いつつ、通常であればそんなやり取りが何往復も行われます。それが、例年の「調整」でした。

 

しかし、今回は希望を出してから、延々と素案が出ずに待たされ続け、やっと出たと思ったら「堺創志会さんはゼロです」とだけ告げられ、説明はナシ

それで共産の議員が事務局に「調整は終わりました」と、割り振り表を提出。

 

さすがに私たちはその後の正式な会議の場(議会運営委員会)でこれに抗議しました。

そもそも、翌日の本会議に諮られるのは、「全ポストを各会派・各議員にどのように割り振るか」というものです。「あなたたちはゼロです」とだけ告げられて、他会派がどうなっているのかも知らぬまま、それに賛成せよとは、あまりにも乱暴です。

 

抗議の結果、調整会派が作った案の全体像を示してもらいましたが…、それに対する私たちの意見(せめてこれくらいは…という第二希望)を伝えたのに、それへの返答はナシ

そして、その後の議会運営委員会で「調整終了」が宣告され、最初に示された案が、何も手を加えられることなく、そのまま本会議に上程されることになったのでした。意見しても返答すらもらえぬままにです。

 

結果的に「希望を出す→ゼロ回答」という一往復しかしていないわけで、「これを調整と呼べるのか」という苦情は、私たちだけでなく、他会派からも出されていました

 

「ゼロ」という結果以上に、そのような一方的な進め方・プロセスに、そしてそこに共産が加担したことに、私は少なからぬショックを受けたのでした。

 

※ここでは議会運営委員会で私たちが抗議した内容など、オモテの場に出た話だけを書いています。

 

摩訶不思議な休憩動議

翌日の5月20日の本会議で、開始直後に異例の事態が起こります。

 

いきなり維新の議員から休憩の動議が提出されたのです。

始まったばかりの本会議を中断して休憩させてくれと言うわけですから、こちらは「何事か」と思うのが当然ですが、理由すらも説明されません

 

しかし、長谷川議長はそれをすぐに採決することにし、維新・自民市議団・共産の賛成多数で休憩動議は認められ、本会議は中断されました。

 

1時間半ほどの中断を経て再開された時に、この休憩は「役選の調整のため」と説明がありました。私たちが「理由を説明せよ」と粘り強く抗議して、渋々の説明でした。

 

それにしても身勝手な話です。昨日、諸役員選出の調整を、私たちが「調整がなされていない」と抗議したにもかかわらず、「調整は完了した」と押し切って本会議になだれ込んだのに、その彼らが「やっぱり調整したい」と本会議を止めたのです。

本会議に出席している全議員、市長をはじめとする理事者、準備の事務局職員、ネット中継も含めて傍聴している市民、メディア等々に対し、なんと迷惑な話でしょう。

 

ここでも私が不思議だったのが、共産の対応でした。

 

共産の森田晃一副議長は、この休憩動議について「何事かと驚きました」とSNSで発信しています。これが本当なら、休憩動議が出されることは事前に知らされていなかったのでしょう。なのに、理由の説明すらない突然の休憩動議に、共産はあっさりと賛成しています。

 

森田副議長はSNSに、「長谷川議長と共に傍聴席まで伺い、市民の方々に状況説明とお詫びをお伝えしました」とも書いていますが、共産が賛成しなければ、お詫びなんてする必要はなかったのです。共産が休憩動議に反対すれば、過半数に達せず、突然に意味不明な休憩に入らずに済んだんですから。

 

脊髄反射的に、「維新が出したものには、とりあえず賛成しとかないと」とでも思ったのでしょうか。

 

維新と共産の連携ぶり(あうんの呼吸?)を見せつけられた思いがしました。

 

投票にも見られた維自共連携

本会議再開後、諸役員が次々と選出されていきます。

 

そこで一波乱(?)あったのが、関西広域連合議会議員の選挙です。

例年のように全会一致で選出されることはなく、私たちがそれを認めなかったので選挙に持ち込まれたのです。

※私は開票立会人を務めました

 

 

同議会に派遣される議員は2人。48人の議員が誰か1人に投票し、上位2名が当選します。

投票結果は以下の通りでした。

 

小堀清次議員(堺創志会)20票

的場慎一議員(維新)13票

池尻秀樹議員(自民市議団)12票

無効票1票

 

議長選と同じ割れ方をしているので、小堀清次議員に投じたのは堺創志会・公明・自民党保守クラブで間違いないでしょう。無効票は井関議員で間違いありません。議長選もそうでした。

 

興味深いのは的場慎一議員の13票です。所属会派の維新は15人ですから、15票入るはずですが、2票が池尻議員に流れたのです。

流れた2票以外に池尻議員に投票したと見られるのは、自民党市議団(所属会派)5票、共産4票、長谷川議員1票で合計10票です。ここからは私の推測に過ぎませんが、公明が自前の公明議員に投票していれば11票ですから、そうなった場合を想定し、それを上回るようにと維新・自民・共産で調整して維新から2票をまわしたのでないでしょうか。

 

理由はなんにせよ、所属会派の仲間ではなく、別の会派の議員に投票するのは異例のことです。まさか造反ではないはず。偶然でもないはず。間違いなく、話し合い(≒談合)を経た結果でしょう。

 

もちろん、その話し合い(≒談合)は、私たちもしています。しているから、3会派の票が小堀議員に集結したのです。前回のブログにも書きましたが、それは、多数者がすべてをかっさらうことなく、バランスのいい議会にするための大人の知恵だと私は思っています。

現に、その話し合い・連携の結果、10ある「一部事務組合議会議員等のポスト」のうち、堺創志会が1つを獲得することができた、つまり偏りを是正することができたのですから(当初の案では同じ5人会派でありながら、自民市議団3:堺創志会0だったものを、2:1に是正)

 

そして、何より私が言いたいのが、水と油と見られた維新・自民と共産との連携が、正副議長選挙の一時的なものに終わらず、その後もガッチリ続いているということです。

 

果たして、この連携はいつまで続くのでしょうか。

 

余談

前回のブログで、議長・副議長の選挙結果について、どの会派が誰に投票したのかを書きましたが、これを批判する声があるようです。選挙の中身をバラすなんて、というものです。

 

言うまでもなく、私たちは選挙で選ばれた公人です。有権者の付託があるからこその、公人の議会での採決や投票行動は、有権者に対して可能な限りオープンであるべきです。

まして、議長・副議長・関西広域連合議会議員などは重要なポストであり、「誰の応援で当選したか」は、市民の関心事、公益性のある情報です。今回の新たな連携は、間違いなく市政にも影響を与えます

 

現に私のもとには、「なぜこうなったの?」との問い合わせがたくさん入っていますし、中には「堺創志会が担いだんでしょ」と勘違いされる方もいます。

 

自分から積極的に発信するかどうかはともかく、自分が誰に投票したかくらいは、少なくとも訊かれたら答えるべきです。それが有権者への責任でもあります。

さすがに他人の投票先についていい加減なことは言えませんが、断言できるレベルのことであれば、私は「公益性のある情報」として発信することもあります。今回の結果など、議会の中にいる人間は皆わかっていることですし、議長・副議長選挙の結果を並べて所属会派の人数を足し算していけば、自ずとわかることでもあります。

 

批判される方は、よほど「共産に投票した」ということ、あるいは「維新・自民に担がれた」ということを、支援者に知られたくないのでしょうか。共産党の機関紙「赤旗」が1週間経っても、副議長就任を報じないところを見ると、案外そうなのかも・・とつい思ってしまいます。

 

 

私は議長・副議長選挙で維新の議員に投票したことがあり、正直、モヤっとした思いもありました。しかし、それを隠したことはありませんし、その時々の政治情勢や、議会内のバランスを考えて、会派として正しい判断、あるいはやむを得ない判断だったと思っています。

 

他人に事実を発信されて怒るくらいなら、いっそ、自ら理由を付して発信されたらどうかと思います。

 

ちなみに、これまで議長・副議長選挙が行われた際に、その分析を発信してきたのが長谷川議員でした。情報公開・発信に積極的な同議員を議長に担いだんですから、そういった姿勢についても前向きに捉えてほしいと思います。

 

 

 

堺市議会議員ふちがみ猛志

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