こういう姿勢でありたいもの
今週、大阪市の廃止・分割(いわゆる大阪都構想)の是非を問う)住民投票が告示されました。
・・が、今日は全く関係のないブログです。
住民投票の件は、追ってじっくりと書かせてもらいます。
さて、こちらが、私の議会活動報告最新号の一部です。
堺市のコロナ関連の施策を、私なりに〇・△・×に分けて、6つ紹介したものですが、そこで×としたのが「上下水道局のフリーアドレス導入」です。
上下水道局のオフィスを、デスクを固定しないフリーアドレス制にするというもので、そのために机やイスを大量に購入するというのです。予算規模はたしか、5000万円位だったように思います。
私が以前働いていた会社もフリーアドレス制でしたし、働き方によっては、効率的にもなる面もあると思います。
ただし・・・、問題は、その予算が「コロナ対策の一括交付金」から出されているということ!
どこがコロナ対策や!!って話です。
通常の予算でやればいいものを、これはどさくさ紛れの流用と言われても仕方ありません。こういうものは、平時の予算でやればいいんです。
案の定、7月末の臨時議会では、ほぼ全会派がこのことを批判し、もはやサンドバッグ状態。
理事者は苦しい答弁に終始し、議案そのものは補正予算全体でセットで可決されたものの、この「フリーアドレス」については、とても「理解を得られた」と言えるものではありませんでした。
しかし、私が妙に感心したのはこの後です。
この1、2週間後だったと思います。
気づけば、机にこのようなものが配架されているではありませんか。
上下水道局からの「働く環境の改革」と銘打った、なかなかのボリュームの資料で、フリーアドレス導入がいかに必要なものであるかという、説明でした。
正直申し上げて、じっくり拝見したものの、それでも私はこの補正予算そのものに対する否定的な気持ちは拭えませんでした(コロナ対策とするには、やはり無理がある)が・・・、
それでも、議会で厳しく批判されて、されたまま終わるのではなく、なんとかして理解を求めようとした姿勢は、当局として立派なものだと思ったのです(当たり前と言えば、当たり前かもしれませんが)。
これまでの私の議会での経験でも、厳しく批判された議会の後の職員心理というものは、
「あー、よかった、よかった。キツかったけど、なんとか耐えた、耐えた。可決したし、結果オーライや。チャンチャン!」
という感じだと思うのです。
先日、ブログにアップした教育委員会の対応なんて、まさにその典型ですね
「議会のその場さえ凌げればいい」というものです。
ましてや今回の上下水道局の案件は可決していますから、「結果オーライ」になりがちです。
それでもこうして理解を得る努力を続けていることに、彼らのプロ根性が垣間見えたのでした。
私たち48人の議員は、83万市民の代弁者ですから、議員に理解してもらおうとすることは、市民に理解してもらおうとすることと同じです。(逆もまた然り)
多様な48人は全員の理解が得られずとも、その「努力」「姿勢」が大事ですよね。
このような姿勢で当局が議会に向き合ってくれるのならば、私たちも一層やる気が出るというものです。
私も、この上下水道局の姿勢と同じように、「議会で言い放ってお終い」にはせず、当局と市民の双方に理解を求める努力を怠らないようにしよう!と改めて思った出来事でした。
堺市議会議員ふちがみ猛志