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10円単位に頭を悩ませつつ

憲法について学ぶべく、大阪市内に向かっています。

議員として必要な知識を身につけるためですから、これに掛かった費用は、政務活動費を充当できます。
交通費もです。
具体的に今日の場合、、、
堺東駅→難波駅 260円
これを、政務活動費から支出できます。
政務活動費の原資は税金です。
これには挙証書類(領収書)が必要で、この場合はICカードの履歴を使います。
しかし、今日は…
私は金剛駅から乗りました。
GWということもあり、前夜から家族で妻の実家に来ていたためです。
ICカードの履歴も、そのようになります。
金剛駅→難波駅 440円
さすがにこの全額を、政務活動費で支出するわけにはいきません。
では、どうするか?
【案①】
本来、政務活動費で充てる堺東→難波260円をその通りに支出し、差額180円を自己負担。
いや、待て。
金剛駅→堺東駅 は、330円。
なんだか自分が150円も得した形になってしまう。
【案②】
この乗車は、プライベート(妻の実家からの帰堺)と、
政務(憲法の勉強をしに行く)の2つの目的だから、それぞれ50%で按分する。
つまり、政務活動費の支出は220円!
政務活動費が当初の支出260円よりも安くなる(税負担が軽減される)し、これでいこう!
いや、待て。
プライベートの負担の軽減率の方が大きい(330円→220円)ではないか。
【案③】
ああ、もうめんどくさい!
いっそのこと、堺東で途中下車していったん改札を出る!
挙証書類(ICカードの履歴)も、
金剛→堺東 330円
堺東→難波260円
に分割して、前者を自腹、後者を政務活動費!
これが一番スッキリする!
でも、案②よりも税金の支出が大きくなるし、時間ももったいないし、南海電鉄が儲かるだけか…
【案④】
やっぱり電車は乗り続けて、ICカードの履歴は、
金剛→難波 440円
本来、プライベートである堺東までの330円を自己負担して差し引き、残った110円を政務活動費で支出!
これが一番、税金の支出が小さくなるし。
と、あれこれ考えて、結局、【案④】で落ち着きました。
政務活動費の運用指針としては、おそらく①〜④のどれでもいいのだと思います。
でも、ここ数年の政務活動費の不正事件により、議員も、チェックする議会事務局もピリピリしています。
1円、10円単位にまで気を遣い、挙証書類とそれがズレる場合(上記では①.②.④)は、
書類作成時にその説明(表現)方法に頭を悩ませています。
税金を使うわけですから、1円単位にまで気を遣うのは、当然のことです。
ただし、運用指針に合致しているにも関わらず、あれこれと突っ込まれることを過剰に恐れ、
議員と議会事務局が多大な労力を割いて、頭を悩ませている現状は、あまりに非生産的だと思ってしまいます。
誤解を恐れずに言えば、今回のケースで政務活動費の支出が260円なのか、220円か、はたまた110円なのかは、
本来的にはそれほど重要ではないと思っています。
一番重要なのは、政務活動費の金額(とりわけ少額の差)よりも、「それで何を学んできたか」
「何を得て、どう活かしていくか」だと思います。
また、それを市民の皆様に伝えること、伝わるよう努力することが大事です(これが難しい!)。
そういう観点で、私は視察のレポートも、多くの議員さんに比べて、詳しく書いている自信がありますし、
それを都度、議会質疑にも活用しています。またブログや議会活動報告チラシで、その内容を発信してきました。
本日も同様に、しっかりと学び、しっかりと活用・発信したいと思います。
なお、政務活動費の運用については、ある程度柔軟にして、一方でその透明性を高め、
市民の皆さんが見やすい・判断しやすい仕組みを作ればいいと思うのです。
政務活動費の関連書類については、ネット公開され、ずいぶん透明性が高まりましたが、
まだまだ改善の余地がありだと思っています。
10円単位に頭を悩ませつつ電車に乗り、ふと記してみました。

堺市議会議員  ふちがみ猛志

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