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不登校について父として議員として

こんにちは。堺市議会議員(堺区)のふちがみ猛志です。

 

私は不登校児の父です

そのことは以前のブログにも書きました↓↓↓(多少婉曲な表現だったかもしれませんが)

https://fuchigami.info/%e4%b8%8d%e7%99%bb%e6%a0%a1%e3%81%ae%e5%bd%93%e4%ba%8b%e8%80%85%e3%81%a8%e3%81%aa%e3%81%a3%e3%81%a6/

 

昨今、不登校が大きな教育課題となり、議会でも盛んに議論されるようになりました。先日は特別委員会で東京都福生市の不登校児のための学校(特例校)を視察したところです。年々社会の関心が高まっていることも実感しています。

 

とは言え、まだまだ理解がされていないと思うことが少なくなく、先日は滋賀県東近江市の市長の発言が物議を醸しました。

今日はその不登校のことについて、当事者として思うままに書いてみます。

 

東近江市長の発言と昔の私

「不登校は親の責任」

「子どものわがまま」

「学校はみんな嫌でも通わせる場所」

「フリースクールは国家の根幹崩す」

滋賀県東近江市の小椋市長のこのような発言に、不登校の保護者やフリースクールを運営する団体などから一斉に批判の声が上がりました。

この件はメディアでも随分と否定的に報じられたものの、発言の撤回をしていないところを見ると、ご本人の本音はいまだにこの発言のようなものなのでしょう。

※関西テレビより↓↓↓

https://www.ktv.jp/news/feature/1024-tekkai/

 

ただ、彼のような考え方は特異なものではないと私は思っています。

ひと昔前はむしろこんな人の方が多かったんじゃないかと思いますし、今でも「頭では」そうではないと理解し、決して口にはしないものの、「感情的には」また「本音では」そう感じている人が少なくないのではないでしょうか。

 

かく言う私も、無理解でした。自身が小学校時代は皆勤賞という学校大好き人間で、自分の子がそうなるなんて思いもしませんでした。

そうなるまでは、この市長ほど極端ではなかったものの、「親が強く出れば、子どもは渋々でも学校に行くんじゃないか」と、どこかで思っていた気がします。

そして、そんな誤解は我が子によって打ち砕かれ、私も不登校児との短くない付き合いの中で、だんだんと考えを改めていった(いかざるを得なかった)というわけです。

 

周りにどう思われているか

「やはり自分の育て方が悪かったのではないだろうか」

「あの時の対応がまずかったせいではなかろうか」

という気持ちに苛まれたことは、一度や二度ではありません。

 

不登校の子どもの話題になった時に、

「『甘い親だな』と思われているんじゃないか」

と、そんな気持ちになることはしょっちゅうです。

その相手が先生であったとしてもです。

 

不登校は様々な要因によって起こりますから、親(自分)だけが悪いわけではなく、子どもが悪いわけでもありません。もちろんそんな私が先生のせいにするつもりもありません。保護者にも、先生にも、子ども自身にも「すぐにはどうしようもできない」ことが大半です。

 

私は親子関係の中では不登校を受け容れられるようになりましたが、なかなか受け容れられずに苦しんでいる人が大半だと思います。また、受け容れたつもりの私自身も、周りにどう思われているのかが、まったく気にならないわけではありません。

 

そういう不登校児の保護者の中には、東近江市長の発言に胸をえぐられる想いをした方も少なくなかったことでしょう。

市長も不登校対策の当事者なんです。率先して寄り添い、改善に取り組むべき立場なのに、その人物があまりに無理解で、責任のすべてを押し付けてきたわけです。

発言そのものに傷つくだけでなく、目の前にいる誰かもまた「本音ではそう思っているかもしれない」、「そんな目で自分たちを見ているのかもしれない」と、この発言によってつい思わされてしまうのです。

※無意味な形だけの謝罪

 

もがかない親がいるだろうか

「大半の善良な市民は、嫌がる子どもを無理にでも学校に通わせて義務教育を受けさせている」

 

これも冒頭の東近江市長の発言です。

 

はい、私も無理に連れて行ったことがありますよ。力ずくで。泣き叫ぶ子どもを抱えて。車に押し込んで。一度や二度ではありません。

 

でも、そんなことは何の効果もなかったし、むしろ学校嫌いを助長させてしまったかもしれず、今となっては強く後悔しています。思い出すと胸が痛みますし、子どもはもっとそうだろうと思います。

普段は議員として「子どもの権利」を訴える私も、当事者となってしまえばそんなもんで、どれほど我が子の権利を侵害していたことでしょう。(その後、子どもにはその時のことを謝りました)

 

知人からもよく、

「うちは無理にでも行かせるから」

「うちは私がうるさいからね」

等々と言われることもあります。

 

いやいやいやいや・・・・

 

無理にでも行かせようとしたんです。

うるさく言って行かせようとしたんです。

それでもダメだったんです。

あなたの子にはそれが効いても、うちの子には効果がなかったんです。

 

不登校をあっさりとヨシとした家庭などおそらくほとんどなくて、もがきながら色んな手を尽くして、あれこれ尽くしきった結果、「受け容れるべきことなんだ」と悟っただけなんです。そしてその悟りもまた、決して強いものではなく、日々揺らいでしまうものなのです。

 

道半ばの我が子の場合

私の子は今も不登校状態ではあるものの、一進一退で学校との距離が少しずつ縮まってきているように思います。実際に別室ながら通える日数と、その際の滞在時間は以前よりも増えています。

 

その間の先生方の努力、工夫、寄り添う姿勢はと言えば、保護者としては涙ものです。

 

担任の先生だけでなく、通級の先生ががっつり関わり、時に専科の先生方も関わり、また息子が心を許せる友達が先生方の作戦(?)の下にその都度関わり・・・、今に至っています。

もちろん、我が子なので当然ですが、私たち保護者夫婦も、相応に努力してきたつもりです。

 

子どもは千差万別、不登校になった理由も、今置かれた状況も千差万別

息長く、忍耐強く、焦らず、子どもの機微に触れながら、寄り添いながら、保護者と先生方が一緒になって取り組む必要があると、強く実感しています。

 

その時に必要なのが、先生方の「時間」と、物理的な「居場所」だと思います。「時間」には物理的な時間に加え、そこからくる「精神的余裕」も含みます。

そして、私はその二つを作ることが、行政・政治の側がやるべきことだと思っています。

 

教師の多忙化と受け皿の不足

私の子どもは運よく、多忙な中でも寄り添ってもらえる先生方に恵まれていますが、そんな先生方も人間ですから、今以上に多忙となればそうはいかなくなるでしょう。また教育現場全体に目をやれば、すでに「忙しすぎて、不登校児に寄り添う余裕がない」という先生がゴマンといらっしゃることでしょう。

 

不登校に限った話ではありませんが、いじめや生徒指導上の課題、学習上の課題などなど、児童生徒一人ひとりの課題の改善のためには、「教員の多忙化」がまず真っ先に改善しなければならないものだと私は思っています。

多忙化を改善する手段はいくつもありますが、根本的な解消にはシンプルに「人を増やすこと」です。

 

また私の子どもの場合、通っている学校に通級指導教室があるのが幸運でした(加えて言えば、本来、軽度の障害やグレーゾーンの子のために使われることの多い通級指導教室を、不登校の子にも利用できるようにしてくれていることで助かりました)

その通級指導教室の速やかな全校設置、それも常設を私は目指しています。

 

学校の敷地に入ること自体が難しい子もいます。

そんな子のためにも、学校外の学びの場となる「教育支援教室」や、在籍自体を移してしまう「特例校」、民間による「フリースクール」など、子どもの状況に応じた居場所・受け皿を整備しなければならないとも思っています。

 

多忙化の根本的な解消も、居場所の増設も、大きな予算を伴うものです。

 

不登校の保護者という立場でこれを叫べば、「親のわがままだ」「そのせいでうちの子の教育が手薄に」などなどという批判があるかもしれません。

それでも私は議員として声を大にして議会で叫び続けようと思います。

子どもがどんな状況にあろうと、どんな課題を背負っていようと、それほどに「教育を受ける権利」は崇高であり偉大であり、守られなければならないものだからです。

 

時に真っ暗なトンネルの中にいるような気持ちにもなる不登校です。

遠い遠い先であっても光が見えるように、一緒に光を探せるように、そんな堺市の教育行政を目指し、今月の文教委員会にも臨みます。

 

最後に余談ですが、そんな受け皿のあり方に光をあてた「夢見る小学校」というドキュメンタリー映画があります。私もこの映画を見て感動しました。その上映会が堺で行われますので、ご案内を添付してこのブログを締めたいと思います。ご興味のある方はぜひご覧ください。

 

※この上映会は12/17、盛会のうちに終了しました。ご興味のある方はぜひネット検索等して頂ければ、評判の映画ですので別の上映会が見つかるのではないかと思います。(12/21追記)

 

 

堺市議会議員ふちがみ猛志

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