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信じられないパワハラ相談対応

こんにちは。堺市議会議員(堺区)のふちがみ猛志です。

 

永藤市長が思いを込めて取り組んでいるテーマに「職場のハラスメントの撲滅」が挙げられるだろうと思います。議会でもその言葉を何度か聞いてきました。

 

しかし、市長の想いとは裏腹に、堺市役所内では「疑い」も含め、ハラスメント事案が発生し続けています

今回の大綱質疑では、その中で看過できなかった上下水道局でのパワハラ事案を取り上げました。

※上下水道局庁舎(Googleストリートビューより)

 

後回しにされたパワハラ対応

昨年3月末、上下水道局のAさんは人事評価苦情相談申出書を事業サポート課人事係に提出しました。上司によるご自身への人事評価に納得がいかなかったのです。

 

その内容はと言うと、赤裸々なパワハラの告発でした。

※イメージイラストでありAさんの状況と直接関係ありません。

 

パワハラによりうつ病を発症し、病気休職に追い込まれ、そしてその上司から低い評価がなされたことに納得がいかないと言うのです。Aさんがパワハラだと感じた具体的な事象も細かに記載されていました。

 

パワハラ調査であれば通常、相談者の了解のもと、被疑者(行為者)だけでなく、目撃者などの第三者にもヒアリングを行い、パワハラだったかどうかを判断します。

 

ところがこの時、上下水道局はこの申出を「あくまで人事評価に対する苦情」だとし、「パワハラとは別事案」と捉え、すぐにパワハラ調査をすることはなかったのです。そして通常の人事評価の苦情への対応として、上司(評価者であり、パワハラ疑いの行為者)の見解のみを確認し、「評価は妥当」だとする結論をAさんに通達したのです。申出から4か月以上も待たされての結果でした。

 

てっきり第三者ヒアリングも含めたパワハラ調査がなされると信じ、その結果を待っていたAさんは、ただ行為者側の見解に沿った回答に「崖から突き落とされたようなショック」を受けたそうです。

 

その後始まった大規模調査

その後、Aさんのことを心配する方から私に相談が入り、私自身も上下水道局に問い合わせることとなりました。

「パワハラ調査には、人事評価苦情相談申出ではなく、パワハラ被害の申出が必要」と聞かされ、なんというお役所的な対応かと、私は愕然としました。

 

Aさんは幾度かの事業サポート課とのやり取りの末、パワハラ被害の申出を作成し、ようやく11月末に第三者も含めたパワハラ調査のヒアリングが開始されました。Aさんの立場に立てば、当初の申出から8か月も待たされた上での調査開始でした。

 

この調査は現時点(3月1日時点)でも真相究明には至っておらず、関係者によって証言にずれがあると聞いています。8か月も遅れたのですから(Aさんが被害にあったとしているのは令和4年の夏ごろであり、そこからカウントすると1年半ほど経過している)、記憶が曖昧になって当然です。

 

また、このAさんの申出に並行し、昨年10月、11月に2件のパワハラ被害の申出がなされています。うち1件は昨年3月のAさんの人事評価苦情相談申出以降のパワハラ行為(疑い)であり、しかも同一の行為者が関係するものでした。

つまり、Aさんの当初の申出によってすぐにパワハラ調査をしてれいば、存在しなかった事案だと言えるかもしれません。

 

3件のパワハラ調査でヒアリング対象となっている方はかなり広範囲に及んでおり(具体的な数字は控えます)、職場の空気は決してよいものではないはずです。

 

調査の停滞と、事案の拡大を招いたこの「8か月遅れ」は、実に罪深いものだったと思います。

 

言った・聞いていないという争い

私が議会でこの遅れについて指摘をしたところ、当局はパワハラ調査を別途対応する(後回しにする)ことで、Aさんの了解を得ていたと言うのです。

 

一方、Aさんはこのことについて「聞いていない」「人事評価の苦情出は、パワハラと一体」「『別途対応する』と言われていれば、その時点で質しているはず」とおっしゃっています。

 

言った・聞いていないという争いになっており、もちろんAさんの記憶違いの可能性はあるのですが、当局側のAさんとの面談記録には、そのやり取りの記載がないのです。

 

堺市のハラスメント対応マニュアルには「相談や苦情を受けたら、迅速に対応することが重要」とあり、パワハラ調査を「後回し」にしたこと自体がそもそも間違いです。そのことは議会質疑で彼らも認めています。

 

また、「いつ調査するか」という重要な判断について、本人とやり取りしていなければ論外ですし、仮にしたとしてもメモすら残していないことが問題です。

相談者に寄り添った面談でなかったのは、このことからも明らかで、プロの人事による丁寧な仕事とは、到底言えないでしょう。

数年前にもあったパワハラ疑い

実は、数年前にも同一の行為者によるパワハラ疑い事案がありました。

 

しかし、この時は(Aさんとは別の)相談者本人の申出で調査が中止されています。

パワハラは個人の問題ではなく組織の問題であり、第二第三の被害者がいる可能性もありますから、たとえ本人の申出であったとしても、必ずしも中止することが正しいとは限りません。

 

何より、仮に中止するのだとしても、パワハラ疑いのある行為者(被疑者)に対しては、何らかの形で指導が必要です。数年前のこの事案では、行為者に対してどのような指導がなされたのか記録がなく、また当時の上司の記憶にもないという有様です。本当に的確な指導がなされたのでしょうか。

 

この時にうまく指導ができていれば、同一行為者によるAさんへのパワハラ事案はなかったかもしれません

 

いずれにせよ、当時から今に至るまで、上下水道局がパワハラ事案を軽く見ていたと言われても仕方がないでしょう。

 

人を大事にしない組織風土なのか

他にも議会では、事業サポート課がAさんの極めてセンシティブな個人情報を含むメールを、本庁人事課の全員が見られる共有アドレスに送っていたことなど、不適切な対応があったことを指摘しました。

 

質疑時間の関係で取り上げられなかった課題もあります。

 

Aさんは昨年の夏から秋にかけてパワハラ(疑い)を受け、それを苦にしてうつ病を患い、約3ヶ月にわたって休職しています。

本来であればその時、休職・復職の前後にパワハラ疑いを把握し、調査し、改善につなげるチャンスがあったようにも思います。

 

Aさんに聞いた限りでは、その頃に心身の状態を気遣うような上司や人事担当者の言動は一切なかったそうです。「職場内で寄り添ってくれている人がいる」とAさんが心から思えていたならば、もっと早くパワハラのことを相談できていたのではないでしょうか。

 

これもまた、上下水道局が組織として「人を大事にしていないのではないか」と感じてしまう事例です。

 

役所は人こそが財産

基礎自治体行政は究極のサービス業だと、私は思っています。

市役所職員の気遣い一つ、笑顔一つで市民の満足度が変わることがよくあります。逆に、私たち議員に寄せられる堺市への苦情の中でも、「職員の対応・態度が悪い」というものが非常に多いです。

 

役所という組織は、人(職員)こそが財産です。

組織の中で大事にされていない人(職員)が、他人(市民)を大事にできるわけがありません

 

今回は上下水道局の一件を取り上げましたが、このような事案が他の部署で眠ってはいないだろうかと、私は心配しています。

 

上下水道局はもちろん、堺市の人事のヘッドクォーターである総務局、そして堺市長自身もこの件を重く受け止めてもらい、真に「人が大事にされる職場風土」となるよう取り組んでくれることを期待しています。

私も議会質疑で終わらず、厳しく見つめ続けます。

 

 

堺市議会議員ふちがみ猛志

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