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公認と推薦と自主支援の違い

こんにちは。堺市議会議員のふちがみ猛志です。

 

突然ですが私は、首長は政党の公認を得て選挙するべきではないと思っています。

いや、私が「思っている」のではなく、それが地方政治の常識のようなものでした。

 

いつからそれが崩れたかと言えば、おそらく橋下知事(当時)自らが2010年4月に大阪維新の会を立ち上げて、2011年11月の大阪ダブル選を戦ってからのことで、以来、大阪ではそれが定着しています。案外最近なんですよね。

 

おそらくそれ以前には例がない、あるいはあっても稀少だと思います。(もしご存じの方がいれば教えてください)

その後の大阪では、逆に公認を得ないこと(つまり無所属で選挙すること)の方が、「隠している」などと批判される始末で・・・、

今日はこの「かつての常識」について書きたいと思います。(いや、大阪以外では依然としてそれが常識なのかと)

※多くの人が疑問を感じなくなった「公認首長」

 

公認・推薦・自主支援の違い

何党のものであれ、公認も推薦も自主支援も、一般の方から見るとどれも同じように映るのかもしれません(あと、『支持』ってのもありますね)

 

でも、我々の世界ではまったく違います。

 

公認は、党員になって選挙するということです。

推薦は、外部の人間のままで「応援してください」「よっしゃ、応援したる」という関係です。

自主支援は、その名の通り、頼まれてはいないけど自主的に支援しているということです。

 

この3つの決定的な違いは、「組織の一員」になるということ、つまり「一政党の指揮命令系統に入る」ということです。

 

首長の公認がなぜ問題となりうるか

首長と議員の違うところは、「一人しかいない」こと、「すべての市民(や県民等)を代表する立場であること」です。

堺市議会議員の場合は48人いますから、色んな立場を代表する人がいてもいいんです。

一方で、首長が公認を取った場合、「たった1人しかいない市民の代表者が、特定政党の指揮命令系統の下にいる」ということになってしまいます。

大阪府と堺市でも、時として利害が対立することはありますし、大阪維新のやろうとすることの『すべてが』堺市民のためになるとは限りません。

そのような時、いざとなれば市民のため、政党に抗ってもらわなければなりませんそれが市長という立場なのです。

応援してもらったら同じではないのか?

どのような形であれ、政党に支援してもらったら抗えなくなると思われる方もいるでしょう。

 

しかし、それは違います。少なくとも外形的にはまったく違います。

 

たとえば大阪維新の会の規約には、「党の規律を乱す行為を行ってはならない」という条項があります(第24条)。多くの政党には、似たような条項があるでしょう。公認を受けるということは、こうした制約の中に入ると自ら宣言することです。

 

一方、推薦の場合、『あったとしても』政策協定くらいです。協定の中身はそれぞれでしょうが、少なくとも、それ以外の党の方針や政策(協定にない内容)などに縛られることは、まずありません。

 

さらに自主支援ともなると、そのようなものすらありません。あるとすれば、そもそも自分自身が作ったマニフェストくらいです。そのマニフェストを見た人や団体が、自主的に応援してくれているという話であって、自分のマニフェストに縛られるのは、どこの誰に応援をもらおうが同じことです。

様々な立場の市民がいる中で、外形的に「特定の人の縛りを受けない、指揮命令系統の下にはない」と示すことは、行政への信頼を担保する上で極めて大事なことであると私は思います。ゆえに、自民党系の候補であれ、共産党系の候補であれ、たとえ推薦はもらおうとも、みな離党をし、無所属で立候補してきたのです。

 

応援する側の立場として

国政では立場の違うA党(もしくは、その所属議員)とB党(〃)が同じ候補を応援するのがおかしいという意見もあります。

 

なんとなくその気持ちはわかるのですが、

ベストの候補でなくとも、よりマシな人を選ぶというのも、選挙の当然のありようです。

一騎打ちの状況ですから、各党や、各議員がマシな方を応援するのは当然です。

 

「A党とB党は真逆!」とか言いますけど、基本的にそれは国政の話であって、市民に身近な地方政治に移ると、維新も含めて、各党に共通した主張はいくらでもあります。

明確にマニフェストを提示した上で多様な人たちが応援しているならば、それだけ多様な声を反映した素晴らしいマニフェストだということです。

 

そもそも折り合いをつけるのが仕事

立場の違うA党とB党の支援を受けると、何も前に進められないという意見もあります。

 

ただ、それはまったく違います。仮に市長にならんとする人がそれを言っちゃあ、おしまいです。

そもそも市民には多様な考え・多様な立場が存在しています。その中でうまく折り合いをつけて、バランスのいい市政運営をするのが市長の仕事です。

「違う立場の人から応援をもらったから、前に進められない(=折り合いをつけらない)」と思っている候補者がいるとすれば、「じゃあ、あなたは特定の集団の意見しか聞く気がないの?」と訊きたいし、市長の仕事をわかっていないんだろうと、私には感じてしまいます。

 

大阪府の異常な状態

大阪維新の会の代表は吉村大阪府知事です。

永藤候補はその党の一員であり、いわば吉村知事と上司・部下の関係です。はっきり言えば、政治家としての生殺与奪権を握られています。

※私たちの市長の、その上司のお二人…ということに。

 

永藤市長が2期目の立候補について、2月頃には維新の意向に従う旨を述べていましたし、維新の堺市議団までもが差し替えに言及していました。市民の代表であるはずが、結局は党の意向で如何ようにもなってしまうのです。

 

そしてそれは各議員も同じで、市長と議員が「同じ党の指揮命令系統の下にいる者同士」となりますから、議会のチェック機能が働くわけもないのです。

堺市議会はまだ維新が過半数ではないので、それ以外の議員によってチェック機能が働きますが、大阪府議会は維新が過半数であり、ましてや首長がその上司ですから、チェック機関としては死んだも同然です。

首長はせめて特定政党の指揮命令系統からは外れ、いざとなったら首長は党に抗える、そして議会の側も厳しくチェックできるという環境を作っておくことが大事だと私は思うのです。

 

維新さんもせめて推薦にとどめたらいいのに・・と思います。指揮命令系統の下に入れておかないと、「飼い犬に手をかまれる」なんて心配でもしているんですかね。

 

無所属の野村ともあきに一票を

どの政党の出身であろうが、どの政党に応援してもらおうが、あらゆる立場の人に耳を傾けられる、そして誰にも縛られることのない、そんな首長であってほしいと思うし、そのために「首長は無所属であるべき」と私は思っています。

それが「みんなの代表にならんとするもののあるべき姿勢」です。

堺市長選挙においては、その点からも、無所属の野村ともあきをどうぞよろしくお願いします。

もちろん、野村ともあきを推す理由は他にもいくらでもあり、とりわけこのマニフェストは秀逸だと思っています。↓↓↓

https://nomuratomoaki.com/#policy

 

そして、それでもなお「野村は◯◯党」みたくレッテルを貼りたい方のために、完全無所属を貫く姿勢をまとめた外部サイトを貼っておきます。

https://factchecksakai.net/?p=557

よく書けていて、私もビックリです。

 

 

堺市議会議員ふちがみ猛志

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