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旧統一教会問題で思うこと

久々のブログです。

新しくできたポスターを貼ってまわったり、視察にでかけたり、夏休みで子どもを連れてでかけたり、公私で多忙な日々を送っておりました。なかなか机に向き合う時間が取れませんでした。

 

さて、前回のブログから3週間以上経ってしまったわけですが、この間の政治の話題は、何と言っても「旧統一教会」ですね。

私は選挙の応援にしろ、イベントへの参加にしろ、あるいは祝電にしろ、一度も声をかけてもらったことはないのですが、、、同団体が国会議員はおろか、堺市議会議員も含め、地方議員にも食い込んでいたことが明らかになっています。

 

主に自民党や維新の会などの、「保守」と呼ばれる(あるいは自称している)政治家との接点が多かったようで、自民党の改憲草案にも、同団体の意思・主張が色濃く反映されているようです(そのように同団体はPRしています)。

 

安倍元首相も含め、同団体と繋がりのあった議員には、普段、外交・防衛においては近隣諸国に対して強気の姿勢を打ち出し、危機感を強調し、また国内の在日外国人の人権問題に対しても、後ろ向きな態度を取りがちな議員が多いように思えます。

しかしその裏で、『海外の』宗教団体のカネと票、そして運動員の力によって、その影響力を受けていたのだとすれば、何とも皮肉な話です。彼らのいう「日本を守る」という言葉は何だったのでしょうか。

 

この話題はもはやキリがないほどに書くことがあるのですが、あえて1点、このブログで皆さんにお伝えしたいことを絞るならば、それは、「だったら、市民も政治家に影響力を行使しちゃおう!」ということです。

 

同団体の信者数は、日本全国で5~8万人くらいだそうです(と報道されています)。

堺市の人口規模は全国のおおよそ150分の1ですから、単純計算で堺市に4~500人くらいの信者がいるという計算になります。となると、私が選挙区とする堺区にはざっと70~90人くらいでしょうか。

衆議院の小選挙区で言えば、1選挙区あたり、おおよそ200人くらいになると思います。

 

その人数を「票の力」で捉えると、それはもちろん決して小さくはない数字ですが、かといって、これだけ多くの議員が影響を受けてしまうような数とも思えません。

 

しかし、それが「運動員の数」となると、そうではありません。

私の選挙区で70~90人、衆議院の小選挙区で200人ほど、そのうちの半分でも、いや1/10であっても、選挙の時の運動員となってくれたなら、また日常的に活動を手伝ってくれたならば、それは議員・候補者にとっては大きな力であり、大変有難い話となるでしょう。

その人たちがいなければ選挙が成り立たない、日常の活動ができない、なんて議員も出てくるのではないでしょうか。そして、そのような団体(旧統一教会)の言うがままになってしまう、主義主張にまで悪影響を及ぼされてしまう、、、、という議員がいても、不思議ではありません(決して、そのような状態を肯定しているわけではありません)。

 

とは言えです。とは言え。

 

旧統一教会の信者数は前述したように、全国で5~8万人です。全人口のおおよそ「2000人に1人」程度に過ぎません。

その程度の規模の団体が、(歴史的経緯が色々あるにせよ)様々な運動、政治へのアプローチを繰り返すことでこのように政治に影響力を持ったことは、言い換えれば「政治への関わりを持つ人がそもそも少ない」ことの証左であると、私は思うのです。

政治に関わる人が少ない、ましてや議員の政治活動・選挙活動を支援する人が少ない、だから、限られた「政治に関わる人たち」が相対的に力を持ってしまう、影響力を及ぼしてしまう、ということなんだと思います。

 

で、最初の「お伝えしたいこと」に戻ります。

「だったら、市民も政治家に影響力を行使しちゃおう!」

ということです。

 

「政治には声が届かない」

「どうせ言ってもムダ」

 

いえいえ、こうして(悪い例とは言え)ガンガン声を届けている団体があるではありませんか。

 

政治に関わることを敬遠して、「声が届かない」と諦めるのならば、いっそのこと、少し近づいてみて、何なら活動に関わってみて、声が届くのかどうか、影響力を及ぼせるのかどうか、試してみませんか?

 

私自身は、ありがたいことに、たくさんの「個人」に応援してもらっています。

ポスティングをしてくれているボランティアの人数も、個人献金の件数も、ほぼ間違いなく堺市議会で一番多い方だと思います。

応援してくれる「団体」もありますが、たくさんの「個人」の応援があるおかげで、「団体」に『過度に』依存することもありませんし、ましてや、わけのわからない団体からよからぬ誘いやアプローチがあっても、それを断ることもできます。(※お付き合いのある「団体」は、どこも健全な団体ばかりです)

 

個人・団体問わず、裾野の広い支援があるからこそ、いずれとも健全なお付き合いができている自信があります。政策面でも、決して主義主張を捻じ曲げられてしまうようなこともなく、しかし適切な関係の中で、良質かつ幅広い情報・意見をもらいながらブラッシュアップできています。「いい影響」をもらえています。

私がこれまで議会で取り上げてきたものの多くは、そうした裾野の広い「いい関係」「いい影響」の中で生まれてきたものです。

 

別に「私のポスティングを手伝ってくれ」と言いたいわけではありませんよ(笑)。

 

政治家は「誰でも一緒」では決してなく、必ず「違い」があります。

よく見極めれば、あなたに「近い政治家」、あなたにとって「マシな政治家」もいるはずです。

そんな政治家に、何か声を届けてみる、関わってみる、場合によっては応援してみる。そうやって、政治との距離を縮めてみるのはどうでしょうか。

 

政治は特定の人たちのためにあるのではありません。

政治は市民、国民のものです。

 

この度の異常な旧統一教会と政治の関わりの報道を受け、指をくわえているのではなく、ましてや距離を置くのではなく、むしろ距離を縮めることで、あなたが政治に影響を及ぼしてみませんか。特定の人たちのおかしな影響を薄めてみませんか。

多様な市民の政治へ関わり、その繰り返しの中で、「よりよい政治」、「誰にとっても住みやすいまち・国」が実現していくのです。

 

私はこの報道に接しながら、改めてそう思いました。

 

 

 

堺市議会議員ふちがみ猛志

意見・提案