民信なくば立たず ~堺市長選挙を振り返り~
堺市長選が終わり、1週間が経ちました。
この間の国政のドタバタがあまりに激しく、堺市長選がずいぶんと前の出来事のように感じます。
堺市長選を振り返り、また、このところのドタバタを見るにつけ、改めて感じるのが「民信なくば立たず」という言葉です。
選挙期間中にもブログで記しましたが、この度の市長選での維新陣営からのデマ・中傷の数々は目に余るものがありました。
(詳細は、過去ブログをご参照ください。)
その一つひとつに、私たちは様々な媒体を通じて反論し、事実を示して参りました。
実際の選挙戦においては、政党交付金というとてつもない資金を投入してくる維新陣営に比べ、私たちの発信力は取るに足らないものですから、有権者に直接響いた程度は限定的だったと思います。しかし、それでもおそらく維新陣営は、ネット空間などに形として残された私たちの「事実に基づいた反論」が気になったのだと思います。
「借金が増えている」「ハコモノ行政」「人口流出」「子育て支援が不足」「水道料金が高い」と次々と、現市政への批判のポイントを変遷させていきました。いずれもデマ、ないし、無理筋なものばかりで、さらにそれに反論し、また先方が批判の矛先を変えるという繰り返しでした。
私は、彼らに「終始一貫した主張がなかったこと」が最大の敗因であり、私たちの勝因ではないかと考えています。
本来であれば、彼らの「終始一貫した主張」、それは大阪都構想であり、それを隠し、事実に基づかないウソとデマによる批判に頼ったわけです。
一時は、「借金が増えた」という批判が相当に浸透し、私も負けを覚悟した時期がありました。しかし、変遷を繰り返す彼らの主張に、有権者も何を信じていいかわからなくなったのではないでしょうか。
政治の世界には、「民信なくば立たず」という言葉があります。政治で一番重要なのは、民衆からの信頼だという言葉です。
どのような主張をするにせよ、客観的な事実については、それをそのまま伝えることが大前提で、私たち政治家と市民・国民との関係は成り立っていると思います。
こうしたウソとデマの選挙戦は、これでもう終わりにしてもらいたいものです。
また、同時に、私たちも常日頃から事実を事実としてわかりやすく伝えていく、その努力を怠ってはいけないと、つくづく感じた選挙でもありました。
いま国政が混乱しています。
民衆どころか、政治家同士の信頼が崩壊し、不信感だけが増幅しているようです。果たして、こうした言動の先に、民衆からの信頼はあるのでしょうか。
だまし討ちのような政局の先に、選挙での勝利があるとはとても思えませんし、私も政治家の端くれとして、そのような政治勢力には断固立ち向かっていきたいと思っています。