緊急事態宣言解除に思うこと
「2月は逃げる」と申しますが、今年の2月は、特に飲食業の方にとっては、長く長く感じられたのではないでしょうか。
1月8日になされた緊急事態宣言が、大阪においては、ようやく本日2月28日を持って終了することとなりました。
飲食業や、それに関わる業種の皆様には、我慢に我慢を重ねた期間だったと思います。
ここ堺市は、明日からは(営業時間に関しては)時短要請なしの通常営業となるわけです。
それにしても・・・、と思うことがあります。
1つは「大阪がここまで解除してええの?」ということです。
私は飲食業の知り合いも多いですし、皆さんのご苦労も痛いほど分かっているつもりですから、できることならば、一日も早い解除がなされればと思っています。
しかしそれ以上に「第四波があってはならない」と思っています。これは、少なからぬ飲食業の方も同じ思いでしょうし、「第四波が来るくらいなら、少しくらい今(第三波)の我慢が長くなって仕方ない」というのが本音ではないでしょうか。
明日から、大阪府内は、「大阪市内のみ21時までの時短(これまでより1時間緩和)」で、堺市も含め、大阪市以外は「時短要請なし」です。お隣の兵庫県や京都府が「県内全域で21時までの時短」であることと比べると、大幅な緩和であることは明らかです。兵庫や京都に比べ、感染状況が改善されているわけでは決してなく、むしろ悪い数字が多いわけなんですが・・。吉村知事は解除を「そろりそろり」と述べていたのですが、その割にはあまりに大胆であって、それが大阪に第四波を招かないかと心配でなりません。
2つ目は、今回の決定があまりに直前であることです。
金曜日夜に発表して、次の月曜日から時短緩和です。もう少し早めに発表できなったものでしょうかね。
20時までの時短要請中にも営業をされていた方にすれば、「1時間延長となるのか、あるいはもっと延長できるのか」の違いであって、(それも大変なことなんですが)まだマシかもしれません。
しかし、例えば、バーやスナック、ラウンジのような、遅い時間帯に営業している業態の方は、20時までの時短要請中は休業している方が多く、「緩和しても21時なら引き続き休業、それ以上の緩和なら営業再開」と考えている方が多くいらっしゃいました。休業継続か営業再開か、その大きな判断が金曜夜(の発表)までできないということで、本当にたくさんの方が困っていらっしゃいました。
他にも、これまでの緊急事態宣言や、時短要請を見ていると、あれこれ思うことがあります。
もっと業種や、店舗の規模に応じて、きめ細かい協力金の設定ができないものか・・・とか、
飲食業だけでなく、関連業種にも広げられないものだろうか・・・とか。
いずれにしても、政治の決定が、市民生活に大きな、とてつもなく大きな影響を与えることを、多くの方が実感したことだろうと思います。
大変な想いをされている方があまりに多いコロナ禍ですが、せめて市民の政治意識向上、そして政治そのものの向上に繋がればと思ってしまいます。
堺市議会議員ふちがみ猛志