地元の仕事
私の近所の橋、線路にかかる橋が工事中である。
すでに工事に入って、半年以上になり、まだあと半年かかる。
その間、橋は通行止め。
で、その橋の前には、「通行止め」の大きな看板が立てられ、誰が見ても「あ、通られへんねや」とわかる。
その上で、その看板の手前10mの交差点に、警備員が一人立ち、やってくる車、車に、「通れませんよ~。左に曲がってや~。」というかんじで、サインを送っている。
その警備員は、24時間立っている。
雨の日も。
雪の日も。
暑い日も。
誰も通らない夜中も。
(もちろん交代制だけど)
最初は地元の要望だったらしいが、、
さすがに私も含め、近所の人たちは、1、2週間もすれば、みんな通行止めを知っている。
あんまり一見さんが通るところではないが、仮に通っても、看板で一目瞭然。
誰も、突っ込んで行ったりはしない。
それでもこの半年間、警備員は立ち続けている。
町内の方々も、仕事とはいえ、立ち続ける警備員がかわいそうで、
「お茶でも差し入れよか」
「いす、もっていってあげよか」
と気を使う始末。
そして、その警備員までも、雑談してみると、
「僕たち、いらないですよね~」
と言う始末。
で、先日、市の、そういう工事の責任ある立場の方に会う機会があったので、ついでに
「あの橋ですけど、警備員いりますかね~?」
と話してみたら、
「え!いらないんですか!?てっきり地元の人に必要かと…」
いやあ、たしかに最初は地元の要望かもしらんけど、半年も前の話ですやん。
半年も立ち続けた、ええかげん、みんなわかりまっせ。
「では早速!」
と、警備員をなくすことの検討に入り、一週間ほどで、なくすことに決定した。
なんだ、こんなんなら、もっと早く言えばよかった。
いやいや、遅かったけど、言ってよかった。
単純計算、あと半年、24時間、時給1200円として、500万円以上の税金が浮いた。
まあ、その分の雇用が失われたのかもしれないけど、ご本人たちも辛そうだった。
もう少しやり甲斐のある現場にうつられることを祈るし、浮いた500万円が、その現場をつくることになるかもしれない。
何より、毎日何度も、あの辛そうな警備員さんの姿を見ずに済む…。
議員たるもの、大きな話ばかりでなく、地元の小さなことも、、、と思っていたが、これがそんな一つ…だったのかな。
堺市議会議員 ふちがみ猛志